Special Issue
システム・テクノロジー・アイ、ペーパーレスソリューションの連携製品を拡充、マルチデバイス対応へ
2012/06/29 19:55
サーバー1台で簡単にペーパーレス会議が実現
システム・テクノロジー・アイは、4年前に「クラウドラーニング戦略」を掲げてからこれまで、eラーニングプラットフォーム「iStudy Enterprise Server」を中核に、インターネットを通じて学習環境を提供する「iStudy Cloud」のビジネスを展開してきた。松岡秀紀社長は、「不景気の影響や環境問題への意識の高まりを受けて、企業のペーパーレス化に対する要求が高まっている」として、同社が注力する「グリーンソリューション」製品をペーパーレス研修、ペーパーレス会議のデファクトスタンダードにするべく、活動を展開している。昨年6月、同時接続20人(登録ユーザー100人)のペーパーレス会議を実現するサーバー「iStudy E-Server Mini」と、ペーパーレス会議に適した資料を簡単に作成できるツール「iStudy Viewer Studio Standard Edition」を発売した。
「iStudy E-Server Mini」は、サーバー1台だけでペーパーレス会議を簡単に実現するアプライアンス製品。紙ドキュメントを電子化して資料の印刷や配布にかかる時間・コストを削減するだけでなく、会議資料の準備から会議進行、会議後の議事録作成までを一貫してサポートし、さらに遠隔地間でのペーパーレス会議の開催もできる。今年2月に販売を開始した「iStudy E-Server Neo」は、より多くの社員を同時に利用させたいというニーズに応えて、同時接続数を20人から100人、登録ユーザー数を100人から1000人まで拡張し、製品化したものだ。
「iStudy E-Server Mini」と「iStudy E-Server Neo」には、会議やペーパーレス会議用の資料をPowerPointやWord、Excelから簡単な操作でサーバーに直接登録することができる「iStudy Viewer Studio Standard Edition」がofficeのアドインツールとして用意されている。
あらゆる環境でペーパーレスソリューションを実現
松岡社長は「『iStudy E-Server Mini』の発売以降、紙ドキュメントを電子化するソリューションとの組み合わせで、複合機メーカーやその販売パートナーとの連携が深まった」と語る。企業でのスマートデバイスの利用が拡大したことで、スマートデバイスを有効活用できる同社のペーパーレスソリューションが、ユーザー企業やOAメーカー、販売パートナーの関心を呼んでいるという。そのような中、システム・テクノロジー・アイは、各種デバイスやソフトウェアなどとの連携を更に強化しはじめた。まず、6月中に300万本以上の販売実績をもつ、紙文書と電子文書を一元管理する富士ゼロックスのソフト「DocuWorks」をサポートする。「DocuWorks」と「iStudy E-Server」シリーズを組み合わせれば、「DocuWorks」上にあるドキュメントをそのままペーパーレス会議に利用することが可能になる。また、周辺デバイスとしては、電子黒板やテレビ会議として活用されているシャープのタッチディスプレイ「BIG PAD」に直接「iStudy E-Server」シリーズを接続できる機能を近く提供する。「両社の製品を組み合わせることで、単なる会議としての利用だけでなくプレゼンテーションへの活用、大規模な会議や研修の開催など、全社レベルでのペーパーレスソリューションの提供が実現する」(松岡社長)。
会議に参加できるデバイスは、すでにiPadやWindowsタブレット、ワコムのペンタブレットをサポートしているが、近々Androidタブレットにも対応する。さらに、資料閲覧用の専用ソフトを用意することなく、どんなデバイスでもペーパーレス会議に参加できるように、ブラウザ上で資料の閲覧等が可能となる機能も提供していく。この他、マイクロソフトの情報共有基盤「Microsoft Exchange Server」にも対応し、企業内のユニファイド環境と連携する予定だ。
松岡社長は、「企業は、ペーパーレス研修やペーパーレス会議をいつでもどこでも簡単に実施したいと考えている。また、それに必要なドキュメントを簡単に作成できて、一元的に統合できる環境を求めている」と話す。
ペーパーレスソリューション部隊を新設
システム・テクノロジー・アイは、今年4月、組織改編を行い、顧客のニーズに応じた複合的なソリューションの構築と、OAボードや複合機などのメーカーや販売パートナーの開拓を担当するペーパーレスソリューション営業部を新設した。今年度(2013年3月期)は、この部署の増員も計画している。松岡社長は、「ペーパーレスソリューションは、部門の会議用としてミニマムでスタートし、時間をかけて全社の会議システムに展開、統合するといった付加価値提案を継続的にできるメリットがある」と、パートナーのメリットにも言及。既存パートナーのサポートだけでなく、将来展開を見据えた協力体制の構築により、新規パートナーの獲得にも大きな意欲を示した。- 1
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