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<ピーエムシー・シエラ・ジャパン特集>DC、チャネル、OEMを三本柱に成長へ 次世代製品の投入で不動の地位を築く
2012/06/15 19:55
週刊BCN 2012年06月11日vol.1435掲載
統合効果を発揮した製品が高評価
米ピーエムシー・シエラ副社長 エンタープライズストレージ事業部 サーバーストレージソリューションズ ジャレッド・ピーターズ 氏 |
今年に入ってからも、ピーエムシー・シエラはアナログやミックスドシグナル半導体を提供する米マキシム・インテグレーテッド・プロダクツの12Gb/秒対応SASエクスパンダテクノロジーを買収。ピーターズ氏は、「マキシムの買収によって、12Gb/秒対応SASハードウェアRAIDコントローラを次々と市場に投入する土台を構築することができました」と説明する。
市場環境など各事業で拡大要素あり
2010年6月のアダプテック買収から今年前半までの期間に成長路線を築いてきたピーエムシー・シエラは、今後、どのような取り組みを行うのか。「もちろん画期的な製品を提供していきます」とピーターズ氏。具体的にはどんな製品を投入するのかについては現段階で明らかにできないものの、「第二世代」という表現で、近く新製品を発売する計画を明らかにしている。また、主力事業に据える「DC」「チャネル」「OEM」の三本柱については、「それぞれ成長する要素をもっています。実際、日本市場では三事業とも伸びていますし、これからも拡大するでしょう」(ピーターズ氏)とみている。具体的には、技術力の向上でサーバーメーカーとのパートナーシップが深まって「OEM」が拡大しているほか、先進国での新技術を搭載した製品の発売や新興国に対する製品のボリューム販売による「チャネル」の拡大を見据えている。
また、「DC」に関しては、「市場では、クラウドサービスが拡大する機運が高まっていることから、DC事業者のシステム増強を図る動きがますます盛んになってきます。とくに、パフォーマンスの高い製品を求めるケースが多くなってきますので、当社にとってはビジネスチャンスが望める市場環境でもあります」と観測している。体制面では、DC向け事業に特化したチームを設置しており、DC事業者にメリットをもたらす製品・サービスをいかに提供できるかを模索するエンジニアやサポート要員が充実している。そのチームは、「OEM」のパートナーや「チャネル」のパートナーとも連携。「DC分野では、さらに多くのユーザー企業を獲得していきます」と、ピーターズ氏は自信をみせる。
クラウドコンピューティング時代が到来し、また新興国でのIT化が進むなど、ITメーカーが事業を拡大できる要素が増えつつある。「技術的には、市場が求める製品を提供することができる準備は整っています」とピーターズ氏。ピーエムシー・シエラとアダプテックの統合によって、さらなる革新的な製品が市場に投入されることになったことは間違いない。
Adaptec RAID 6Qシリーズ(maxCache 2.0機能対応) |
・maxCache 2.0 SSDキャッシング対応 ・ゼロメインテナンスキャッシュ プロテクション同梱 ・6Gb/秒 SATA/SAS接続、PCIe Gen2対応 ・ロープロファイル、MD2形状 ・オープン価格 |
Adaptec RAID 6Eシリーズ(省スペースサーバやワークステーション向け) |
・ハードウェアミラーリング用 ・MD2より短い最小外形 (6405E:64×130mm、6805E:64×155mm) ・6Gb/秒 SATA/SAS接続、PCIe Gen2対応 ・128MB キャッシュ搭載 ・オープン価格 |
3月に発売した6シリーズを皮切りに、2011年は6Gb/秒対応のRAIDコントローラ新製品の4機種9モデルを次々と発表。1/4や1/2サイズの省スペースサーバ用から高いI/Oパフォーマンスが求められるストレージサーバ用まで、データセンタをはじめ様々なアプリケーション環境のユーザが必要としているストレージI/O技術をいち早く製品化することで好評を得ている。 |
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