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ネットワールド 国内唯一のマイクロソフト「VAD」 パートナー販売の拡大に大きく貢献

2012/06/14 19:55

週刊BCN 2012年06月11日vol.1435掲載

 ネットワールド(森田晶一社長)は、日本企業として初めてマイクロソフトと「Value AddedDistributo(VAD/付加価値流通業者)」契約を締結し、販売パートナーの機会拡大に大きく貢献している。ユニファイドコミュニケーション(UC)やセキュリティ、システム運用管理、仮想化などの分野を対象に、販売パートナーがユーザー企業に製品を納入する際の支援を強化しており、これが多くのパートナーの案件獲得につながっている。さらには、検証センター「GARAGE」で、マイクロソフトの製品を活用した新しいソリューションの創造にも取り組んでいる。

製品拡販に賛同するリセラー数が倍増

ネットワールドと日本マイクロソフトは、2011年1月に日本で唯一のValue Added Distributor(VAD)契約を締結した
 ネットワールドがマイクロソフトとVAD契約を締結したのは2011年1月。VADになった理由について、森田社長は「例えば10年前、販売パートナーは、今よりはるかに少ない数十種類の製品を把握するだけでよかった。しかし、現在は数百種類の製品がある。幅広いソリューションを提供していくうえで、VADになってマイクロソフトとの強固な協力体制を整え、販売パートナーの支援を強化することが重要だと判断した」と説明する。

 対象分野と対応製品は、ユニファイドコミュニケーション(UC)で「Microsoft Lync」「Microsoft Exchange」「Microsoft SharePoint」、セキュリティで「Microsoft Forefront」、システム運用管理で「Microsoft System Center」、仮想化で「Windows Server 2008 Hyper-V」「VDI(仮想デスクトップインフラストラクチャ)」ソリューション。森田社長は、「中でもメッセージングサーバソフト『Exchange』は、市場のニーズを踏まえた日本独自のVAD対象製品となっている。今後のフレキシブル・ワークスタイルを実現するためにUC環境の整備は必須であり、ExchangeとLyncは有効なUCソリューションだ。さらに『System Center』での運用管理、『Forefront』のセキュリティソリューションを連携させることで、今後の日本市場に必要なソリューションとしてさらなる市場拡大が期待できる」という。マイクロソフトが世界中で力を注ぐ製品だけでなく、日本で拡販の可能性が高い製品を対象に加えることで、対象となるマイクロソフト製品の販売パートナー数はVAD締結前の2倍に膨れ上がり、案件数は今年に入ってから数百件のレベルで増えている。「多くの販売パートナーにコミットしていただき、多くの案件を獲得できた」と、森田社長は手応えを口にする。

ソリューション創造のカギを握る「GARAGE」

森田晶一 代表取締役社長
 ネットワールドは、VADとしての拡販に加え、マイクロソフトの製品を活用したシステム・サービスの検証を専用の複合システム検証センター「GARAGE」で行っている。ここでは、世界中のメーカーによるアライアンスに即した製品の検証を中心に、ハードとソフト、サービスを組み合わせた複合的な環境を検証。森田社長は、「マイクロソフトの製品は、さまざまな環境で必ずといっていいほど関連してくる。今後は、対象製品と関連づけた新しいソリューションの創造に力を入れていく」と抱負を語る。

 実際に、セミナーやIT関連の総合イベントなど、「GARAGE」で検証したUC分野などの複数の新しいシステム・サービスを披露する機会を設けており、会場と「GARAGE」をつないでデモンストレーションを実施している。また、検証済みのシステム・サービスのホワイトペーパー化も進めている。「検証途中ではあるが、今後は『Hyper-V』環境下でのUC構築ノウハウをはじめ、『System Center』の連携によるサーバ監視などのホワイトペーパーの作成にも取り組む」としている。

検証センター「GARAGE」ではマイクロソフト製品の検証を行っている
 リセラー支援の強化では、上記以外にも、リセラーと情報を共有するVAD対象製品パートナーコミュニティの設置や、トレーニングの強化などにも積極的だ。サポート強化のために、社内のSEの増強も進めている。

 マイクロソフトのVADになって1年6か月。「今年も、販売パートナーがさらに売りやすい環境を整えていく」と森田社長。国内唯一のマイクロソフトVADであるネットワールドは、さまざまな海外メーカーとの協業を強化しながらもマイクロソフトソリューションの展開に取り組んでいる。この取り組みはユーザー企業が求める先進的なシステム・サービスを提案し、新たな市場サイクルを確立するものとして大きな期待がかかる。
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外部リンク

ネットワールド=http://www.networld.co.jp/