Special Issue
<IIJの「クラウド」「モバイル」「スマートデバイス」戦略>「使う」「つなぐ」「管理する」の機能で、スマートデバイスの最適な利用環境を実現
2012/05/31 19:56
週刊BCN 2012年05月28日vol.1433掲載
スマートデバイスのビジネス利用が急速に普及するなか、IIJでは、「IIJ GIO」のクラウドサービス基盤と法人向けモバイル通信サービス「IIJモバイル」で培った運用技術を活用し、スマートデバイスを企業の業務端末として、安心・安全に利用するためのソリューション「IIJ GIOスマートモバイルソリューション」を提供している。ここでは、他社にないソリューションの特徴やメリットを紹介する。
業務資産をそのまま有効活用
マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 1課長 青山 直継氏 |
まず「使う」については、Windowsアプリケーションを利用する環境を提供する「IIJ GIO仮想デスクトップサービス」がある。これは米シトリック・システムズの「Xen Desktop」と「Xen App」をベースに、WindowsPCを前提につくられた既存の業務システムや情報資産を、OSが異なるモバイル端末上で表示・操作できるようにして、クラウド経由でも社内のPCと同様の環境で利用できるようにするサービスだ。
「スマートデバイスを活用するために、既存システムの変更が生じるようでは無駄な投資になってしまう。これに対して、当社のソリューションならば既存の業務資産をそのまま有効活用でき、拡張も簡単にできる。また、仮想デスクトップは、デバイス側にデータが残らないので、情報の不正利用や外部流出の防止にも効果がある」と、青山直継・マーケティング本部プロダクトマーケティング部1課長は「IIJ GIO仮想デスクトップサービス」の特色を解説する。
また、IIJ GIOスマートモバイルソリューションでは、スマートデバイスの活用に必要な情報系アプリケーションや業務系アプリケーションを、200社以上のIIJ GIOパートナーのソリューションからコーディネイトできるという。「当社は、周辺のクラウドサービスとの親和性や使い勝手のよさを追求している。いつでも、どこでも自分専用に用意されたビジネス環境をクラウド経由で快適に利用できることが強みだ」と、青山課長は語る。
最上位のセキュリティと信頼性
次の「つなぐ」では、IIJモバイルサービス/タイプD(LTE)」による高速通信と、モバイルWiFiルータ、セキュアなリモートアクセス環境構築のサービスを組み合わせることで、外出先や移動中でも高速かつセキュアで安定した通信環境を実現することができる。リモートアクセスについては、閉域接続とVPN接続を用意。なかでもインターネット回線を活用して閉域型接続を実現するプラットフォームは、IIJ独自の仕様を採用している。中継系はインターネット網を使うことで、専用線よりも安価でありながら災害時などにも回線障害に強く、低コストで事業継続が実現できる仕組みとなっている。
最後の「管理」では、「IIJ Smart Mobile Managerサービス」により、スマートデバイスを管理者が一括管理できる機能を提供している。具体的には、指定したデバイスの最新情報の取得、リモートロック/リモートワイプ、操作ログの収集などが可能だ。遠隔操作によるセキュリティ対策や管理機能をSaaSとして利用できるため、万が一、デバイスが盗難に遭ったり、紛失した際にも、遠隔消去によって情報漏えいを防止することができる。
「当社のサービスのコンセプトは、AAA(トリプルA)という言葉に表している。どんな端末でも(Any Device)、どんなネットワークでも(Any Network)、どんなアプリケーションでも(Any Application)つながる高い機動力を確保しながら、最上位のセキュリティと信頼性を実現するという二つの意味を込めている」(青山課長)というように、統合的なクラウドサービスを安価に利用できるとしている。
有望な商材を探しているシステムインテグレータやソフトウェア会社にとっては、IIJのインフラやサービスを使いながら、スマートデバイスなどを利用した簡単で安心・安全な自社サービスを新たに創造することができることになる。
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