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<ユーザーに安心・安全を届ける フィルタリング大特集> #4 アルプス システム インテグレーション 進化したウェブフィルタリング 操作速度は数倍向上、URLリスト数は倍増に
2012/05/17 19:55
週刊BCN 2012年05月14日vol.1431掲載
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#4 ウェブフィルタリング編
●新フィルタリングエンジンを搭載竹内直人 セキュリティソリューション部 ネットワークプロダクト課 課長 |
最新版での強化点は主に三つで、「新タイプのセキュリティ脅威への対策」と「パフォーマンスの向上」、そして「URLリストの増強」である。前号では、「ドライブ・バイ・ダウンロード(DBD)攻撃」など新タイプのセキュリティ脅威に対応するソリューションを紹介したが、今号では、パフォーマンスの向上とURLリストの増強について解説する。
まず、パフォーマンスでは処理速度と利用可能ユーザー数を劇的に向上させた。パソコンの利用者は、ウェブフィルタリングソフトがインストールされていない時とほぼ同じ感覚で、ウェブサイト/サービスを快適に利用できるようにしている。
竹内直人・セキュリティソリューション部ネットワークプロダクト課課長は、「SSL通信を活用するウェブサイトやクラウドサービスが急増し、ソーシャルメディアの利用者も増えている。扱うコンテンツも大容量化している。ウェブサイト/サービスへのアクセス速度を低下させるものが増えているので、とくにフィルタリングエンジンについては、前版のアーキテクチャを踏襲せず、一からプログラムを開発することで、パフォーマンスを一気に向上させた」と話している。
新フィルタリングエンジン「x10(エックステン)」を搭載し、URLリストとのマッチング時間を速め、さらにマルチコアCPUの能力を最大限活用することで、1万人規模のクライアントでも1サーバーで運用できるようにした。竹内課長は、「前版に比べて、速度を数倍速めることができる」とアピールし、自信を示している。また、64bitOSにネイティブ対応し、IPv6もサポートしている。
●URLリストは2倍の141カテゴリに
URLリストの増強の面でも、前版をはるかに超える進化を果たした。URLリストとは、パソコンユーザーのウェブアクセスを制御するための辞書のようなもので、ウェブフィルタリングの精度を決定づける重要な要素となるものだ。その数が多いほど、精度は高まる。登録済みのURLデータベースは、14億69万コンテンツ(2012年4月2日時点)に及ぶ。「InterSafe WebFilter」の前版では、この膨大なデータベースを77カテゴリで分類していたが、今回の最新版では登録数をさらに追加し、合わせてカテゴリをほぼ2倍の141カテゴリに拡充した。このカテゴリの増強によって、「InterSafe WebFilter Ver.8.0」は、一般的な企業のウェブアクセスの98%を識別できるようにした。競合他社が54%(ALSI調べ)であることを考えれば、約2倍のカバー率だ。
竹内課長は、「ウェブサイトもサービスも急激に増えている。とくに最近はソーシャルメディア系のサービスの増加が顕著。従業員の書き込みが、企業情報の漏えいやブランドの失墜につながるケースもあり、情報システム管理者にとって、ソーシャルメディアの利用制御は、喫緊の課題ともいえる」と分析している。そのうえで、「『InterSafe WebFilter Ver.8.0』では、こうしたソーシャルメディア系サイトで、『情報の閲覧は許可するが、書き込みは禁止する』といった細かな設定も可能。リストの増強だけでなく、各リストで詳細な設定を行えることも最新版の強みだ」と説明する。最新版と同時にリリースするログ分析ソフト「InterSafe LogDirector」の最新版もあわせて利用すれば、詳細に分類されたリストへのアクセスを高速に分析し、わかりやすいレポートで表示することができる。
パフォーマンスとフィルタリング精度の向上という一般的には両立が困難な要素を、今回の最新版では同時に実現し、さらにセキュリティ機能も強化した「InterSafe WebFilter Ver.8.0」。トップシェアを8年連続堅持し続ける有力ツールが、最新版の提供でますますその地位を強固にするのは間違いないだろう。
(photo by Koichi Katsuyama)
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