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<キヤノンITソリューションズ「ESET NOD32アンチウイルス V4.2」導入事例>「軽快動作」が導入の決め手に 端末起動を50%高速化、遅い・重いを改善

2012/04/19 19:55

週刊BCN 2012年04月16日vol.1428掲載

 シネマ・コンプレックスを運営するワーナー・マイカルが従来使用していたアンチウイルスソフトは、独自開発の業務ソフトを誤って不正プログラムと検知したり、パソコンの操作速度が遅れたりといった問題を抱えていた。同社は業務への差しさわりに悩み、他社製品への乗り換えを検討した。その結果、キヤノンITソリューションズの「ESET NOD32アンチウイルス(以下、ESET)」の採用を決めた。導入の決め手は何だったのか──。選定した理由と経緯、導入後の効果を担当者に聞いた。

キヤノンITソリューションズ株式会社
「ESET NOD32アンチウイルス V4.2」導入事例
導入企業:(株)ワーナー・マイカル(シネマ・コンプレックス)



ユーザーの悩み:重すぎるソフトに不満の声が続出

「ESET」の導入を主導したワーナー・マイカル 奥原学次長
 ワーナー・マイカルは、全世界にあるワーナー・ブラザースのグループ拠点が同一のアンチウイルスソフトを活用するという方針の下で、セキュリティ対策を施していた。しかし、ワーナー・マイカルの奥原学・管理本部MIS部次長は、当時の状況を「課題が山積みだった」と振り返る。「まず、独自開発の業務アプリケーションソフトを不正プログラムと誤検知してしまい、ソフトを利用できない状況に陥っていました。当時のアンチウイルスソフトには、業務ソフトを検知対象から除外する機能がなく、手の施しようがありませんでした。また最大の課題は、パソコンの起動が重くなっていたことです。パソコンによっては、電源を入れてから仕事を始められるまでに、15分以上もかかるケースがあり、アンチウイルスソフトがウイルス化していた」。

 ワーナー・マイカルは、全国約60か所でシネマ・コンプレックス(複合型映画館)を運営し、管理対象のパソコンは膨大な数にのぼる。そのため個別対応も難しく、「使いたいアプリが使えない」「パソコンが遅い」という現場スタッフの不満の声が非常に大きかったという。

導入の経緯:四つの要望を満たす仕様・機能

 2011年春、独自の製品を選定・導入することが許され、奥原次長は「乗り換える絶好のチャンスだと思い、早速、複数のメーカー製品の試用版をテストし始めた」という。検証項目として重要視したのは次の4項目──(1)指定したソフトは誤検知しないように「除外設定」ができること、(2)処理性能が低いパソコンでも動作する軽さ、(3)さまざまな不正プログラム・サービスからパソコンを守ることができる高い防御力、(4)規定の予算内で購入できる価格──であった。

ヒューリスティック技術を約20年前に搭載するなど、マルウェアの検知技術も評価が高い

 しかし、最初に検討した製品の中には、4項目の要望をすべて満たすソフトがなかったという。 光明を見出すきっかけになったのがソフトクリエイトの提案だった。同社に薦められた「ESET」は、「設定を細かく行うことができ、既存ソフトの利用も邪魔しない。電源を入れてから操作できるまでの時間を7分以内に設定していたが、これもクリア。管理画面はわかりやすくマネジメントが容易だと直感しました」と奥原次長は語る。また、「起動時間も50%以上高速化できた。この時間の短縮は、1日、1台だけで考えれば小さいが、パソコンは基本的に全スタッフが毎日使うもの。社員数と利用する日にちをかけ算して効果を試算すれば、効果は大きい」ともコメントする。

・導入効果 その1
現場の不満解消、管理も容易に


 ワーナー・マイカルは、2011年秋に「ESET」の採用を正式決定。全国の拠点にあるパソコンに遠隔地からネットワークを通じて、各パソコンにインストール作業を行う方式をとった。「導入作業は非常にスムーズ」(奥原次長)で、12年2月にインストール作業が完了した。

 利用開始後、効果はすぐに現れたという。「パソコンの操作速度は劇的に速まり、既存のアプリケーションソフトは誤検知されることなく、スムーズに利用できるようになった。膨れあがっていた現場スタッフの不満は、一気に解消されたと思う」と、奥原次長はまずパソコンのパフォーマンスが改善されたことに満足している。

 また、「誤検知されるたびに毎回表示されるアラートが発生しなくなり、管理者の負担も大きく軽減された」と、誤検知を防ぐ細かな設定も高く評価している。

・導入効果 その2
高度な技術と価格に高い満足


 奥原次長が、管理の容易さを評価しているのは、正規ソフトの誤検知を防ぐように設定できることだけではない。「『ESET』に乗り換える前は、パターンファイルの適用作業に毎日20~30分費やさなければならなかったが、この作業時間がほぼゼロになった。業務を効率化することで捻出できた時間を、システムの改善作業などに振り向けることができるようになった」。奥原次長は、チーム全体の業務効率が上がったことで、IT部門のスタッフを、戦略的に活用できると実感している。

管理画面では運用に即した詳細な設定が可能。
ワーナー・マイカルが導入を決めたポイントだ

 製品の技術面にも信頼を置いている。「ESET」は、6種類の不正プログラム検知技術(方法)を搭載しているので、他社製品よりも検知力が高い。その技術力を奥原次長は、高く評価している。

 「使いやすさ、動作の速さ、検知力、そして価格も経営層が求める基準を守ることができた。ワーナー・マイカルが求めるセキュリティレベルは非常に高い。エンターテインメントを届ける企業のインフラを預かる立場として、これからもお客様の安心と安全をより確かなものにしていきたい」と奥原次長は意気込みを語る。

Partner profile

(株)ソフトクリエイト
http://www.softcreate.co.jp/

 1983年設立で、パッケージソフトの開発とIT機器販売、SI事業を展開している。11年3月に東京証券取引所第1部に上場した。主力のEC(電子商取引)サイト構築パッケージソフト「ecbeing」は、大手企業を中心に採用され、約650個のECサイトを構築した実績があり、この分野でのシェアはトップ。このほかにもパッケージソフトとしてオフィス資産管理ソリューション「Assetment」や、ウェブ型ワークフローの「X-point」などをもつ。


User profile

(株)ワーナー・マイカル
http://www.warnermycal.com/

 1991年に設立。米タイム・ワーナーグループとイオンリテール(株)の合併会社。全国でシネマ・コンプレックス(複合型映画館)の「ワーナー・マイカル・シネマズ」を展開。映画上映のほか、コンサートライブやスポーツを生中継して上映するなど、地域のメディアセンターとなることを標榜している。



「ESET NOD32アンチウイルス V4.2」
軽快スキャンと高いウイルス検出率

 ウイルス・スパイウェア対策ソフト「ESET NOD32アンチウイルス V4.2」は、WindowsでもMac OSでも軽快に動作し、アンチウイルスソフトが稼働しているとは思えない軽さが強み。スロバキアのソフトメーカーであるESET社が開発した。日本では、セキュリティ関連製品・サービスの販売を得意としているキヤノンITソリューションズが2003年にESET社と国内総販売代理店契約を締結した。それ以来、大企業から中堅・中小企業まで幅広く提案し、ユーザー数を着実に増やしている。

製品名:ESET NOD32アンチウイルス V4.2
開発元:ESET(スロバキア)
国内総販売代理店:キヤノンITソリューションズ株式会社
対応OS:Windows 2000 Professional以降、Mac OS X v10.5.6 Leopard 以降
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外部リンク

ソフトクリエイト=http://www.softcreate.co.jp/

ワーナー・マイカル=http://www.warnermycal.com/