Special Issue
エレコム、タブレット端末でもニーズに応える スマートフォン周辺機器でシェア拡大
2012/01/26 19:55
週刊BCN 2012年01月23日vol.1416掲載
タブレット端末アクセサリ部門 キーボード部門 KVM切替器部門/10キーボード部門 カードリーダ部門/ヘッドセット部門 USB部門/携帯オーディオアクセサリ部門 ゲームコントローラ部門/マウス部門 | |
パソコン周辺機器がスマートフォン周辺機器に
営業部 スーパーバイザー 福良 卓二 氏 |
タイの洪水では、ハードディスクドライブだけでなく、デジタルカメラやプリンタの製造拠点も影響を受けた。メーカーは在庫を活用して乗り切ってきたが、2012年にもこの傷跡は残りそうだ。エレコムはパソコンだけではなく、デジタルカメラやプリンタなどの周辺機器やサプライも扱っており、その影響を注視しながら2012年も活動していく。
エレコムの最も得意とするパソコン周辺機器は、いま、スマートフォンやタブレット端末の周辺機器としても注目を集めているものが多い。例えばキーボード。スマートフォンやタブレット端末には、液晶画面を指でタッチして操作する製品が多いが、文字を入力するときには、タッチ操作ではどうしても入力効率が低下してしまう。そのため、キーボードをつないで使うユーザーは少なくない。
エレコムはこの用途に着目し、早くからBluetooth接続のキーボードを開発・販売してきた。さらに、モバイルでの用途を想定し、持ち運びやすい折りたたみ式キーボードや、タブレット端末のスタンドが付属したキーボードなど、ユーザーニーズに応えた製品で支持を獲得したのである。もちろん、これまでのUSBキーボードも、USBホスト機能を備えたタブレット端末の周辺機器として活躍している。
お客様と販売店の支持と信頼を積み重ねる
このように、スマートフォンやタブレット端末の人気は、そのままエレコム開発力による製品ラインアップの拡大と、その提案を受け入れるユーザーからの支持につながっている。ケースや保護シートなどのアクセサリも好調だという。市場環境が変わっていくなかで、エレコムは時代の流れを的確にとらえた製品を展開した。その活動は、10冠を獲得した「BCN AWARD 2012」に結実している。受賞部門を増やし、USB部門やマウス部門、キーボード部門などは10年以上連続の受賞。また、新設のタブレット端末アクセサリ部門では、2位を大きく引き離す圧倒的なシェアで受賞に輝いた。
ラインアップの拡充と実直な取り組みを続ける
2012年は、どうなるのか。爆発的に市場をけん引する力をもつ「iPad 3」や「iPhone 5」の登場を待つまでもなく、タブレット端末やスマートフォン市場は、この先、ますます拡大していくことは確実だ。2012年は、パソコン市場でも、新たなOS「Windows 8」が登場するといわれている。エレコムは、どのように対応していくのか。福良卓二スーパーバイザーは、「例えばグループ企業のロジテックは、無線LANやBluetoothに関するノウハウをもっている。当社は、『突出した何か』というよりも、たくさんのジャンルの製品それぞれがお客様の支持を獲得している。それらの積み重ねがエレコムを支え、『BCN AWARD 2012』の10冠につながった。これからも、お客様からの支持に加え、販売店からの信頼を獲得できるよう、実直な取り組みを続けていく」と語る。
ラインアップを拡充し、それぞれのジャンルで確固たる地位を築くエレコム。ユーザーからの支持だけではなく、店頭に足しげく通い、販売店とともに売り場づくりを進めるなど、地道な営業活動を行ってきた。その姿勢は、今後も変わることはない。
タブレット端末アクセサリ部門 メーカー別販売数量シェア (2011年1~12月) |
キーボード部門 メーカー別販売数量シェア (2011年1~12月) |
Valuation 続々と登場する新製品で拡大しているタブレット端末市場。波及効果は関連市場にも及んでいる。例えば本体をキズから守るケースやジャケット、より快適な入力をサポートするBluetoothキーボード、さらにはイヤホンなど、周辺機器やアクセサリの市場は大きく成長しはじめている。 (BCNアナリスト・森英二) |
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