Special Issue
東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)が「MCFrame」でIBMと協業強化、グローバルを目指す製造業に欠かせないパッケージに
2012/01/16 19:55
フレームワークによる柔軟なシステム構築
B-EN-Gが開発・販売している「MCFrame」は、生産管理・販売管理・原価管理からグローバルなSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)まで、製造業の多種多様なニーズに応える基本機能と高い柔軟性をもつ基幹業務パッケージだ。ERP(統合基幹業務システム)と組み合わせて導入されるケースが多い。最新の「MCFrame」は、共通フレームワークをベースとしてその上に部品を追加していくことで、顧客の要望に応じた追加開発が効率よくできるようになっている。ともすれば製造業ではスクラッチ(手組み)開発が採用されがちだが、このMC-Frameは、手組み開発のような自由度をもちながら、開発工数を削減し、品質を向上させることができるわけだ。B-EN-Gの羽田雅一取締役プロダクト事業本部長は、「パッケージの場合、会社の業務をパッケージに合わせる必要があった。『MCFrame』は開発フレームワークを活用することでお客さまの要望に柔軟に応えることができ、導入し易いソリューションだ」と、「MCFrame」の優位性を語る。
「IBM WebSphere Application Server (WAS)」対応でこれまで以上に扱いやすく
初版の発売から15年の実績を積み重ねてきた「MCFrame」は、多くの顧客の支持を獲得している。2011年4月には、最新ラインアップの「MCFrame XAシリーズ」を拡充し、マルチサイト/マルチカンパニーに対応している。「XAシリーズ」は、グローバル・シングルインスタンスの上に、拠点ごとに最適なシステムを構築できるフレームワークの仕組みがある。「グローバル最適」と「個別最適」を同時に実現する変化に強いパッケージなのだ。さらに「MCFrame」は、このほどWASに対応した。羽田取締役は「WASは競争力の高いミドルウェアで、世界各国でサポートを受けることができる。グローバルにビジネスを展開しようというお客さまにとって、欠かすことができない基盤だ」と語る。WASはミッションクリティカルな業務で優れた性能と信頼性によって厚い信頼を得ている。IBMは世界の主要国で販売を展開しており、各国のSIerもIBMのソリューションを担いでビジネスを加速させている。グローバルを志向し始めた「MCFrame」にとっては、WASへの対応は当然の結果といえるだろう。
「MCFrame」は、拠点ごとに生産計画を立案し、その間の協調を図りながら生産活動を進める複数拠点の統制管理を実現している。つまり、拠点ごとにSCMでのモノの流れを把握し、生産過程にある拠点で判断し、行動することができるのだ。日本の製造業が世界に展開するとき、各国のIBMと連携し、「MCFrame」を使った世界的なSCMを構築し、サポートを受ける体制が整ったということだ。
日本IBMの坂本澄子ソフトウェア事業WebSphere事業部GB・パートナー営業部部長は、「今回、MCFrameをWASに対応いただきました。次のステップとして、SOA(サービス指向アーキテクチャ)ベースのシステム連携製品やビジネスプロセス管理(BPM)製品群を含めた協業に発展できると期待している。MCFrameとIBMのSOA/BPM製品の組み合わせによって、既存のERPの価値を最大化し、グローバル化に伴う迅速な業務の最適化を目指す製造業のお客様のニーズに幅広く答えられるようになる。」と、一層アライアンスは強化していくと語る。また、プロモーションの観点でも日本IBMの充実したISV支援プログラム“PartnerWorld ISV”をフル活用してセミナーやWebを通じて、案件創出していく予定だ。
コベルコシステムのノウハウとIBMのパートナー支援体制で、MCFrameの新規市場を開拓
「MCFrame」が「WAS」に対応したことで、販売でも日本IBMビジネス・パートナーとの連携を強化している。IBMビジネスパートナーであり、MCFrameのビジネスパートナーでもあるコベルコシステムはIBMのテクノロジーに長け、MCFrameのデリバリーノウハウと多くの実績を持っている。また、昨今日本IBMではビジネス・パートナーを前面に出し、リソースを最大限活用することで、IBM直販との競合を避ける方針に転換していることもパートナービジネスを後押ししている。森郁雄ビジネスソリューション営業本部製造・クロスソリューション営業部製造ソリューション営業グループグループ長は「今回WAS対応したことによって、MCFrameをお客様にさらに提案しやすくなった。体制に関しても確かに、以前はIBM本体とビジネス・パートナーが競合するケースがあった。しかし、IBMがその体制を見直したことで、IBMビジネス・パートナーのノウハウを販社同士で横展開できるようになった」と語る。
日本IBMの総合的なパートナー支援体制をベースに、コベルコシステムの営業力とデリバリー体制、そして「MCFrame」の製品力によるシナジー効果――。日本の製造業の多くが海外に拠点を移すなか、この3社の連携にIBMの世界中のビジネス・パートナーが加わり、グローバル展開する企業に対する「MCFrame」の拡販はより勢いを増すことになる。
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外部リンク
東洋ビジネスエンジニアリング=http://www.to-be.co.jp/
「MCFrame」=http://www.mcframe.com/
日本IBM=http://www.ibm.com/jp/ja/
「IBM WebSphere」=http://www-06.ibm.com/software/jp/websphere/
「PartnerWorld ISV」=http://www-06.ibm.com/partnerworld/jp/isv/pwin/