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<NAS特集>事業継続ニーズの高まりでストレージ市場が伸長 効率的なストレージ管理ができる製品も登場

2011/12/08 19:56

週刊BCN 2011年12月05日vol.1410掲載

EMCジャパン
SMB向けストレージ「VNXe」が好調
「シンプル・効率的・お買い得」が需要にマッチ

 EMCジャパン(山野修社長)は、2011年4月、エントリーモデルのユニファイド・ストレージ「VNXe」を発売し、SMB(中堅・中小企業)市場に本格参入した。「VNXe」は、同社がハイエンド製品で培ってきた技術やノウハウを移植して開発した製品で、「シンプル・効率的・お買い得」がキーワードだ。発売以来、全国のユーザー企業や販売パートナーからの引き合いが多いという。新たな市場を開拓し、確かな手応えを感じているEMCジャパンに話を聞いた。

SMB向け製品で高い評価

三保尚澄
アドバイザリー・テクノロジー・
コンサルタント
 「VNXe」の発売から約半年が経った現在、「販売パートナー様とともに開催しているセミナーやイベントを通じて、中堅・中小企業(SMB)のお客様から多くの引き合いをいただいている。とくに、これまでEMCの製品を購入したことがないユーザー様の関心が非常に高い。着実に市場を開拓できていると実感している」と、EMCジャパンの三保尚澄 グローバルサービス統括本部テクニカル・コンサルティング本部パートナー・テクニカル・コンサルティング部アドバイザリー・テクノロジー・コンサルタントは、出足の売れ行きに力強い手応えを感じている。

 EMCジャパンが提供するストレージは、これまで大手のユーザー企業が導入し、大規模システムで採用されるケースが多かったために、「高品質だが高価格と思われていることが多かった」(三保氏)。「VNXe」は、そのイメージを変える、従業員数500人以下のSMBが購入しやすい設計と機能で、価格を抑えた製品。同社にとってはこれまでにない挑戦だったが、ユーザーは、高く評価したわけだ。

日本語GUIで扱いやすい製品に

 「VNXe」の訴求ポイントは、「シンプル・効率的・お買い得」という三つのキーワードに集約される。「シンプル」では、日本語GUIの管理ツール「EMC Unisphere」を採用し、ストレージの専門知識がなくても、初期設定がスムーズに行えるようにした。さらに、ウィザードに従うだけで、ボリュームの割り当てを設定できるなど、IT専任者を置くことが難しいSMBでの活用を想定した機能を備えている。

 「効率的」の面では、SANとNASをサポートするユニファイド・ストレージであることが特長だ。一つのストレージでNFSやCIFS、iSCSIといった複数プロトコルをサポートし、ストレージ統合を効率的に行える。「お買い得」という点では、実売価格が100万円を下回る価格設定であることだ。「単に価格が安いというだけではなく、当社がハイエンド製品で培ってきた機能を標準搭載しつつ、コストを抑えている点が大きな“売り”」と三保氏はコストパフォーマンスをアピールする。さらに「VNXe」の可用性の高さも魅力だ。不慮の障害による停止を防止するため、プロセッサーやRAIDコントローラー、ネットワーク、電源の冗長化に対応。これにより、信頼性の高いシステムを構築できるようにしたのだ。

仮想環境で実績を伸ばす

 「VNXe」の導入事例は、着実に増加している。国内初の導入先となった学校法人池坊学園では、既存のサーバーを仮想化し、データを「VNXe」に集約したことでITインフラの信頼性向上につながった。仮想環境の構築は2日間と短期間で終了した。日本語GUIの「EMC Unisphere」によって導入がスムーズに完了するなど、「導入の容易さという点に高い評価をいただいた」と、三保氏は語る。

 「当社がハイエンドで培ってきた技術を生かしながら、コストを抑えた『VNXe』に対して、パートナー様から高い評価をいただいている。『VNXe』のビジネスモデルは、間接販売を重視している。今後もパートナー様のご協力は不可欠」(三保氏)。「VNXe」を起点に新たな顧客層を開拓するEMCジャパン。今後のさらなる市場拡大に期待が集まる。

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外部リンク

EMCジャパン=http://japan.emc.com/