Special Issue
<IT業界の主要各社が展開する“次の一手”>アール・アイ バックアップの“デファクト”に
2011/10/07 19:55
週刊BCN 2011年10月17日vol.1403掲載
小川敦 代表取締役 |
「Air Back」は、パソコンやサーバーのデータを、ユーザーが指定したデバイスに自動的にバックアップする。極めてシンプルな機能だが、それがRIの狙いでもある。小川代表取締役は、「多機能な製品をつくるのは、メーカーにとっては素晴らしいことだが、ユーザーはただ安全にバックアップがしたいだけ。分厚いマニュアルを読み、セミナーを受講し、資格を取得してようやく使いこなせるという製品には、いささか違和感を覚える。そもそもバックアップというのは、ユーザー企業にとって本業ではない業務。それだけに、私達は簡単な設定で安全に使える製品を心がけ、いかにしてシステムに負荷をかけないかを追求した」と説明する。
その言葉通り、『かんたん・無意識・軽快』がコンセプトの「Air Back」にはユーザーにストレスを感じさせない工夫がたくさん施されている。パフォーマンスはスライド式で設定でき、業界特有の専門用語も極力省いてある。また、設定にはウィザードを多用しているためパソコン初心者でも抵抗なく使えるはずだ。
ラインアップは、パソコン向け、ファイルサーバー向け、日本マイクロソフトのデータベース専用製品の3種類。特に、パソコン向けとファイルサーバー向けの製品はリアルタイムバックアップを主体としており、フルバックアップをとるのは、導入時のたった一度だけでいい。こういった点が、ユーザーの負担を軽くするのだ。なお、パソコン向け製品は、企業向けだけでなく個人にも販売し、法人向けは、既存チャネルを生かして提供する。
小川代表取締役は、中期的なRIの方向について、「パソコンとサーバーを買えば、自動的に『Air Back』が付いているような環境をつくりたい。当社単独ではなく、流通事業者やハードメーカーと連携し、その仕組みを他社との協業によって構築したい」と展望を語っている。
バックアップは、ユーザー企業にとって、規模に関係なく必要なシステムである。RIはその専業メーカーとしてバックアップ分野に今後も焦点を当て続ける考えだ。こだわりの使いやすさとわかりやすさを武器に、デファクトスタンダードとして認知されるよう、今後も力を尽くすとしている。
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