Special Issue
<事業継続/災害対策特集 データセンター編>京セラコミュニケーションシステム 既存システムそのままに運用一元化 ITマネジメントセンターで実現
2011/08/25 19:55
週刊BCN 2011年08月22日vol.1395掲載
分散環境を一か所で運用可能
常務取締役 ICT事業統括本部 副統括本部長 松木憲一 氏 |
「KCCS ITマネジメントセンター」の監視ルームから24時間365日の体制で見守ることができるのは、KCCSのデータセンターにホスティング・ハウジングされたITシステムだけではなく、ユーザ企業の自社内やパブリッククラウドなどの環境までを見据えている。また、KCCSでは、同センターでの顧客の情報管理、運用、監視に限らず、IT運用の可視化・最適化を支援し、ITシステムの運用の改善提案までを行っている。
東京にある同社のデータセンターと京都にあるデータセンターは相互に運用・監視設備を備えているため、万一「KCCS ITマネジメントセンター」での運用が困難になった場合には、京都へ移動して運用オペレーションを継続できるBCP体制も整備している。
企業のITシステムは、自社内の環境に限らず外部の安価に借りられるデータセンターや従量課金制で利用できるパブリッククラウド環境などに分散しているケースが多い。ITシステムが分散した企業では、運用が煩雑で膨大となり、運用負荷やコスト負担が増す。一方で、システム導入から廃棄までの過程で、ITシステムの利用状況に応じて資産をたな卸しし、技術の変化に合わせてリフレッシュしていく必要がある。
ところが、こうした運用体制を企業が自社内で整備するには限界があるとし、同社の松木憲一常務取締役は、次のように指摘する。「企業のIT資産は、システムの導入ごとに最適化を図ってきた経緯から、複数ベンダーの管理下にあり、構築ベンダーによって監視レベルや運用プロセスも異なり、一元管理するにはハードルが高い。また最近、低コストで利用が拡大するパブリッククラウドも、品質が安定せず、停止する危険性もある。ここに常駐者を配置し危険を事前察知する体制を敷くのは難しい」。
日々の運用データを基に運用改善も
最近では、分散環境を一か所に集約し、移設統合し仮想環境で運用する「メガデータセンター化」する例も増えている。しかし、移設費用がかさむため、それができるのはIT投資に余力のある企業に限られ、多拠点の運用を一元的に管理・運用できているところは少ない。松木常務取締役は「企業はなるべく安価なデータセンターを使ってITシステムを構成しようとしている。こうしたITインフラをそのままに、管理・運用を一元化できるのが当社のサービスだ」と、他のベンダーにはないサービスとして訴求していく。「KCCS ITマネジメントセンター」には、監視ルームの横に現状のIT環境を踏まえ、顧客と一緒に改善計画を策定するプレゼンテーションルームを併設している。同社では「ITインフラのアセスメントを実施し、中期ロードマップを策定し、顧客に適したITシステムと管理・運用体制を提案している」のに加えて、同社のサービスマネージャーが「マネジメント定例会」に参画し、企業の業務運用体制まで入り込んで議論し、継続的な改善を促す場合もある。クラウド環境が拡大し、東日本大震災後のBCP・DRを意識したITシステムへの移行も進むなか、多様化し複雑・煩雑化するITシステムの管理・運用面をサポートするという視点で始めた同社のサービスは、他社にない時宜を得た取り組みといえる。
京セラコミュニケーションシステム株式会社 KCCSカスタマーサポートセンター
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受付時間 平日9:00~17:00(17:00以降のお問い合わせは自動応答)
E-mail:kccs-support@kccs.co.jp
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外部リンク
京セラコミュニケーションシステム=http://www.kccs.co.jp/
KCCS ITマネジメントセンター=http://www.kccs.co.jp/greenoffice_lcm/center.html