Special Issue
NTTコミュニケーションズ BCP対策、節電対策にも有効 Bizホスティング ベーシック機能を強化へ
2011/05/10 19:55
週刊BCN 2011年05月23日vol.1383掲載
VPNとDCを直結させた独自ネットワーク生かす
使い勝手や可用性が大幅向上Bizホスティング ベーシックは、NTTコミュニケーションズが2010年4月から本格的に立ち上げたクラウド基盤サービス「BizCITY(ビズシティ)」のサービスラインナップの一つで、クラウド型ホスティングサービスに位置づけられる。2010年9月には、「Bizホスティング」を活用して、パッケージソフトなどをSaaS方式で提供するベンダーを支援する「BizCITYパートナー支援プログラム」を発足。エンドユーザーだけでなく、多くのソフト開発会社やSIerなどが参加し、多様なサービスを展開中だ。
こうしたBizホスティングサービスのなかで、最もコストパフォーマンスが高いのがBizホスティング ベーシックである。コントロールパネルから、オンラインで仮想サーバー(VM)の追加や削除、スペックの変更をリアルタイムに行うことができ、まさに必要なときに必要なだけのITリソースが安価に調達できるようになっている。料金は1VM(CPU1ユニット、メモリ1GB、HDD100GB)あたり月額7350円(税込)からに設定している。さらに、4/20からはオプションサービスとしてロードバランサーや、スケールアウトの拡大といった機能も開始した。
ロードバランサーは、例えばサーバー負荷の増減が激しいウェブサーバーなどの冗長構成に役立つもので、信頼性の高いサーバーシステムを構築することができる。スケールアウトの機能では、1契約あたりの拡張を64VMまで増やせる。また、近々Microsoft SQL Serverの提供により、DBライセンスも月額で利用可能になる予定だ。
DC直結のセキュア環境が強み
中山幹公 ビジネスネットワークサービス事業部 担当部長 |
もう一つ、Bizホスティング ベーシックで忘れてはならないのが、通信事業者であるNTTコミュニケーションズならではの充実したネットワーク環境である。例えば、本社と支社支店との間でクラウドサービスを使うケースでは、セキュリティの観点からVPN(仮想プライベートネットワーク)を採用するケースが多くみられる。その場合、クラウドサービスの構造上、複数の事業所からクラウドの提供元であるデータセンター(DC)へアクセスが集中しボトルネックになりやすい。そこで、NTTコミュニケーションズではDCとVPNを直結することで太い通信帯域を確保。同社のVPNを利用する顧客は、DC回線のボトルネックによるスループットの低下を避けられる上にセンター回線の費用が不要となる。
中山担当部長は、「Bizホスティング ベーシックで使うネットワークは、インターネットタイプとVPNタイプを選択可能。利用用途に応じて使い分けて頂きたい。」と説明する。クラウドサービスを利用するうえでユーザーが気にかける点は、コストパフォーマンスとネットワーク、セキュリティのおよそ三つ。Bizホスティング ベーシックはコストパフォーマンス追求型であり、かつネットワークとセキュリティは、NTTコミュニケーションズならではのDC直結型VPNで解決。パブリッククラウドの進化形として、サービス拡充に取り組む方針だ。
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