Special Issue
<スマートフォン&モバイルソリューション特集>盛り上がるスマートフォン向けソリューション市場 「ビジネスの効率化」がカギを握る
2011/04/21 19:56
週刊BCN 2011年04月18日vol.1379掲載
Agoop
ジオメディアが新たな付加価値に
誰もが使える地理情報サービスを提供
Agoopは、誰もが利用できるジオメディアに関する製品・サービスを提供している企業である。GIS(地理情報システム)技術を利用して位置情報としてさまざまな情報を付加し、直感的な操作・視覚的な管理ができるため、企業の業務効率や生産性を飛躍的に向上させるとして注目を集めている。同社では、スマートフォンを最大限に活用した業務効率化システムであるモバイルGISサービス「Agoop Mobile」などについて、パートナー経由での販売に力を注いでいる。 生産性を飛躍的に向上させる
取締役 柴山 和久 氏 |
このAgoopが提供する製品・サービスはブロードバンド事業や携帯電話事業のエリア展開業務の効率化を行う際に開発した技術がベースになっている。例えば、一般的な電波状況の調査業務では、専門の機器とそれを扱う技師が必要だ。調査担当者は、指定されたエリアで電波を測定するが、複数箇所を回る際に、どうしてもロスが生じてしまう。また、屋内での電波状況を測る場合、図面を引き、各所の電波を測定して紙ベースの報告書にまとめるため、測定の実施から報告書が提出されるまでの時間もかかってしまう。それに、報告書にまとめる際の転記ミスも起きがちだ。
調査・報告もワンストップ
開発企画部 部長 曽我 雄司 氏 |
このシステムは、屋外の測定はもちろん、屋内でも活用できる。屋内の電波状態を計測する際は、まず図面をカメラで撮影。そして、その図面で測定する位置をタップし、電波を計測するだけでいい。「報告書も、タップしていくだけで簡単に作成できます。これまでの懸案事項となっていた報告書が、現場で作成でき、即座に送付できます」と開発企画部の加藤有祐氏は説明する。つまり、このシステムを活用することで、業務効率は飛躍的に向上することになるわけだ。
開発企画部 加藤 有祐 氏 |
Agoopは、これらの利点を生かして、iPhoneなど、誰でも使えるスマートフォン端末を使ったソリューションを、他の業種の外勤業務効率化サービスとしても展開し始めたのだ。
新たな付加価値に活用できる
Agoopは、これらのソリューションを一般企業向けにも販売している。一般企業にとっても生産性を高めることにつながり、料金回収や保険業界などもターゲットとなる。標準的な技術を利用しているため、SFAやCRMといったソリューションにも組み込みやすい。GISは敷居が高く利用することができなかった企業にとっても朗報といえる。ジオメディアという新しいメディアに市場からの注目も熱い。
Agoop=http://www.agoop.co.jp/
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