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<クラウドインテグレーション特集>クラウド拡大でDCサービスが多様化 SIer、ISVが利用する時代へ

2011/04/07 19:56

週刊BCN 2011年04月04日vol.1377掲載

ビットアイル
SIerが即クラウド・ビジネス始められる
簡単な組み合わせで安価に

 データセンター事業専業のビットアイルは、「Cloud ISLE」ブランドで展開するクラウドコンピューティングサービスを拡充している。従来の顧客に限らず、エンドユーザーを抱えるシステムインテグレータ(SIer)などの利用を呼び込むことを踏まえたものだ。こうした展開を加速するため、今年2月には、「VMware vSphere」ベースとなる新しいプライベートクラウドの利用モデルも提供を開始した。同社のクラウドサービスは、データセンターをもたないSIerなどが、クラウドを利用した事業を安価に展開するために必要な基盤やサービスを多数用意している。SIerなどは、自社で提供するソリューションと同社が提供するメニューを組み合わせるだけで、顧客に最適なシステムを提供できるわけだ。

 同社は、09年9月からサービス展開している「Cloud ISLE」の基盤を昨年末に刷新した。10ギガビット・イーサネットやFCoE(ファイバーチャネル・オーバ・イーサネット)を導入、サーバやストレージなどの機器も最新のものを採用するなど、基盤全体の増強を図り、パフォーマンスとキャパシティの向上を実現した。この刷新によって生まれたのが、次世代オンデマンドサービス「サーバオンデマンドNEXT」だ。

 「サーバオンデマンドNEXT」はクラウドとコロケーション、仮想と物理のメリットを生かし、SIerが抱える顧客のシステムを柔軟に構築・運用することができるIaaSサービス。新サービスである「SOD-NEXTプライベートクラウドパッケージ」は、「サーバオンデマンドNEXT」から仮想化サーバ単位で提供されるクラウドリソース「SOD-NEXT VMware Server」と「vCenter」のクラウド管理機能を連携させて提供するものだ。

 ビットアイルは、こうした環境やサービスをデータセンターをもたないSIerやソフトウェアベンダー(ISV)などエンタープライズ系の事業者に利用を促している。

 高倉敏行・マーケティング本部事業推進部部長は「当社インフラを使うエンタープライズユーザーの3分の2は、SIerが支援するかたちで利用中だ。自社データセンターの構築が難しいSIerにとって当社のデータセンターは、既存環境を残しつつ、移行しやすいものだけクラウド化したり、データセンターサービスとクラウドサービスを連携させるなど、新たなサービスを顧客に提供する基盤として有効活用していただける。ISVも既存パッケージをSaaS提供する基盤として、安価に使うことが可能だ」と話す。

 ビットアイルのデータセンターは同業他社と異なり、マルチキャリア、マルチベンダーに対応している。SIerやISVは、同社のクラウド・サービスを自社のメニューとして活用することで、新ビジネスモデルをスピーディーに生み出すことができる。



ビットアイル=http://www.bit-isle.jp/

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