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<クラウドインテグレーション特集>クラウド拡大でDCサービスが多様化 SIer、ISVが利用する時代へ

2011/04/07 19:56

週刊BCN 2011年04月04日vol.1377掲載

コトハコ
クラウド型のEC商品検索エンジン
短納期・低価格で導入が可能

 筑波大学発のITベンチャー企業として、2004年9月に設立されたコトハコ。07年4月には、業界初となる電子商取引(EC)サイト用商品検索エンジンのASPサービスを開始した。現在までにこの検索エンジンは、アスクルの一般消費者向けECサイト「アスマル」など20サイト以上で使われ、月間1億以上の検索リクエストを処理している。

 今年1月には、初期サービスをクラウド時代に対応させ、後継サービスとして「コトハコECエンジン2」をリリースした。この検索エンジンは、「事業の成長に応じてITコストを最適化する」(山内学・代表取締役CEO)ことを目的にしている。また、コトハコでは、レコメンデーションサービス「コトハコ レコメンドプラス」とオートコンプリート型のキーワードサジェストツール「コトハコ サジェストプラス」を合わせて、中小から大規模までの200近いECサイトやコンテンツサイトに、サービス提供実績がある。

 ECサイト事業者が商品検索エンジンを構築する場合、従来はGoogleなど汎用的なエンジンやパッケージ製品を採用するか、一から受託開発していた。だが、「コトハコECエンジン2」は、「商品データを規定のファイル形式で用意し、コトハコの提供する商品検索エンジンにデータ送信するだけで本格的な商品検索機能を利用できる。ECサイトの新規構築案件のパフォーマンステスト段階(本番稼働1週間前)になって性能問題が発覚し、急遽お問い合わせをいただいたが、無事ローンチできた事例もある」(山内社長)と、クラウドのメリットが享受できるという。「最近のECサイトは、利用者数だけでなく商品データも増加傾向にあり、従来型のRDBMSへのSQLを利用した検索では、機能・性能・拡張性といった面で対応できなくなっている」(山内社長)。そういった背景から、早期に高性能な検索システムを構築したいとするSIerから、相次いで案件が舞い込んでくるという。

 ECサイト構築パッケージに付随する商品検索機能は、性能面・機能面でエンドユーザの要件を満たせない場合が多い。また、汎用的な検索エンジンパッケージで構築する場合、ECサイトに見合ったエンジンが作りにくく、導入コストと時間の両面で顧客の理解は得られづらい。一から開発するにしても、RDBMSなどの構造解析などが煩雑で最適なエンジンを実現するのに多大な時間を要する。

 その点、「コトハコECエンジン2」ならば、短納期で簡単にECサイトの要求に合致した検索エンジンが作れるというわけだ。山内社長は「クラウド型だからこそ、短納期が実現できるし、サービスを付加することも容易になる」と、ECサイト構築の案件をもつSIerと連携し、同サービスを拡販するほか、新しい付加サービスを生み出す仕組みを検討している。



コトハコ=http://www.kotoha.co.jp/

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