地球の「掃除人（SOJININ）」を企業コンセプトに、一般廃棄物処理や下水処理場維持管理などの事業を展開する株式会社 林田産業（以下、林田産業）。新たな事業の柱として、現在はグリーンリサイクル事業にも取り組んでいる。同社では、ITの活用が進む一方で、専任の管理者がいない状況であり、的確なIT資産の把握は困難だった。そこで、日立の中堅・中小企業向けPC管理ツール「Hitachi IT Operations Director」を導入。IT資産の「見える化」を実現し、社内全体のIT資産とセキュリティ対策状況を、リアルタイムに収集・管理できるようになった。

地域や自然と共生する　循環型ビジネスを展開

　地球の「掃除人（SOJININ）」を企業コンセプトに、一般廃棄物処理や下水処理場維持管理などの事業を通して、常に地域や自然と共生しながら事業を展開する林田産業。

　「一般家庭および事業系ごみの収集・運搬などを中心に事業を展開してきました。しかし、下水道の整備が進んだことで、し尿の汲取りや浄化槽の管理などは、需要の減少が予想されます。そこで、新たな事業の柱として、現在はグリーンリサイクル事業にも取り組んでいます」と林田氏は語る。

　同社は、一般廃棄物扱いとなった剪定枝・樹木などを、破砕機にてチップにし減容化して、雑草の生育抑制などに有効なマルチング材や堆肥原料として販売。地球環境に配慮した循環型ビジネスを展開している。

専任の管理者がいない状況ではIT資産の管理が大きな負担

　専任のIT管理者の確保が難しい中堅・中小企業においては、ITの活用が進む一方で、段階的に増加したIT資産を統合的に把握して管理することは難しく、管理業務が大きな負担となっている。

　林田産業においても、IT資産の管理は総務部の山下氏が兼任している。「本社のほかに、廃棄物中間処理場などにもPCを設置しており、管理は煩雑。しかも、アプリケーションの導入などを各部署に任せていたため、どのようなアプリケーションがインストールされていて、ライセンス期限がいつなのかなどの把握が困難な状況でした」と山下氏は説明する。

　IT資産管理ができていないことは、コンプライアンスやセキュリティ面で大きなリスクを背負っているということだ。

　「逆にIT資産管理を的確に行って、アプリケーションのバージョンなどを統一すれば、コスト削減や管理負荷の軽減、セキュリティの強化に加えて、PCの不具合による業務のストップも未然に防ぐことができます」（山下氏）。

　しかし、複数拠点のIT資産を山下氏が一手に引き受けている状況では、的確なIT資産の把握は困難だった。

IT資産管理の予備知識がなくても導入・設定が可能

　日立の中堅・中小企業向けPC管理ツール「Hitachi IT Operations Director」の存在を知ったのは、九州地区において株式会社 日立システム九州と強力にタイアップしてソリューションを展開しているコニカミノルタビジネスソリューションズ株式会社からの提案だった。

　「どんなことで困っているか、簡単に説明しただけで、コニカミノルタビジネスソリューションズの担当者は、当社に最適なツールを提案してくれました」（山下氏）。


　Hitachi IT Operations Directorは、中堅・中小企業にとって使いやすい機能・操作性を徹底的に追求している。ネットワークを自動的に探索し情報を取得するので、管理負荷は軽減しつつ、社内全体のIT資産とセキュリティ対策状況を、ホーム画面でひと目で把握できるのだ。

　「離れた場所にあるPCも、OSのバージョンやアプリケーションのインストール状況などが、画面を見るだけで手に取るようにわかります。PCのスペックも確認できるので、メモリー不足やオーバースペックなどになっていないかも判断できます」（山下氏）。

　IT資産管理の予備知識がなくても導入・設定ができることは、ベンダーからも歓迎されている。

　「Hitachi IT Operations Directorは、インストールやセットアップが簡単です。あらかじめ設定してあるセキュリティポリシーを利用して、すぐに使い始めていただくことができました。スターターガイドやクイックリファレンスなど、家電製品のようなわかりやすいマニュアルも、機能を直感的に理解してお客さまへ即座に説明できるので便利です。日立のサポートも的確で、質問への回答もスピーディでした」と沖野氏は評価する。

直感的な操作性とシンプルな価格体系

　使いやすい操作性も評価されている。

　「Webブラウザで検索するような操作性のため、画面をクリックしていくだけで、ホーム画面からドリルダウンし、より詳しい情報を簡単に得ることができます」（山下氏）。

　Hitachi IT Operations Directorには、高性能なWebアプリケーションサーバとデータベースが内蔵されているが、価格はリーズナブルだ。

　「価格体系がシンプルで、サポートサービス費用も定額制なので、予算も組みやすい」（山下氏）。

　「IT資産管理というと、大規模なユーザーのためのソリューションだと思われがちでしたが、PCが数十台あれば、それだけで管理負荷は大きい。これからは、専任のIT管理者の確保が難しいお客さまや、PC管理ツールの導入に費用面で躊躇しているお客さまへ、Hitachi IT Operations Directorを積極的に提案していきたい」と磯崎氏は話す。


　Hitachi IT Operations Directorの導入で林田産業はIT資産の「見える化」を実現し、社内全体のIT資産とセキュリティ対策状況を、リアルタイムに収集・管理できるようになった。

　「セキュリティが強化されたことで、コンプライアンスの意識も向上してきています」（山下氏）。

　専門知識が不要なHitachi IT Operations Directorの導入で、IT管理業務の委譲や、より高度なセキュリティ対策も可能になった。

　「今後は、プリンタの印刷制御やデータの持ち出し禁止なども検討したい。これまでは、このような高度なセキュリティ対策は困難でしたが、Hitachi IT Operations Directorを使えば、専門知識を必要とせずに、高度なセキュリティ対策が可能です」（山下氏）。

　IT資産の「見える化」を実現した同社は、循環型ビジネスの積極的な展開も推進していく。

　「土壌を改良し、おいしい野菜を育てる竹パウダーなどを活用することで、放置竹林などの問題解決にも貢献したい。2010年の3月には、生産者の販路拡大にもつながる農産物の直売所をオープンしました。今後は、オーガニック野菜の販売などにも取り組んでいきたい」と林田氏は抱負を語る。

　林田産業の積極的なビジネス展開を、今後もIT資産管理とセキュリティ対策の側面から、Hitachi IT Operations Directorがしっかりと支えていく。

＜USER PROFILE＞
株式会社 林田産業
http://www.sojinin.co.jp/
本　　社 福岡県福津市中央5-12-1
設　　立 1975年6月2日
資本金  2,000万円 
従業員数 60名
地球の「掃除人（SOJININ）」を企業コンセプトに、一般廃棄物処理や下水処理場維持管理などの事業を通して、常に地域や自然と共生しながら事業を展開。近年では、竹パウダーなどを活用したグリーンリサイクル事業にも力を入れている。


＜PARTNER PROFILE＞
コニカミノルタビジネスソリューションズ株式会社
http://bj.konicaminolta.jp/
本　　社 東京都中央区日本橋本町1-5-4
設　　立 1961年2月
資本金  4億9,750万円
従業員数 3,157名（連結、2009年4月1日現在）
コニカミノルタグループにおいて、デジタル複合機などの情報機器および関連ソリューションを販売。


株式会社 日立システム九州
http://www.hsysq.com/
本　　社 福岡県福岡市早良区百道浜2-1-1
設　　立 2002年4月1日
資本金  1億円
従業員数 300名（2010年4月末現在）
日立グループにおいて、九州地区のマーケット、ニーズに対応したソリューションを提供。


●記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。