Special Issue
<CASE STUDY>シチズンマシナリー、中堅・中小企業向けPC管理ツール「Hitachi IT Operations Director」を導入
2011/01/13 19:55
週刊BCN 2011年01月10日vol.1365掲載
「Hitachi IT Operations Director」を導入し、リアルタイムで高い精度のIT資産管理を実現。IT統制とセキュリティ対策の強化にも貢献
IT資産管理の精度向上と管理負荷の軽減が課題に
「『感動価値』生産」を企業コンセプトに掲げ、高機能・超小径・高精度な工作機械の製造で、「感動価値」を人々の間に生み出すことを目指しているシチズンマシナリー。同社では数年前から、IT資産管理の精度向上を、経営課題として強く意識していた。従来も内部統制やコンプライアンスを意識したIT資産管理を行っていたが、各部署から報告された情報を表計算ソフトで集計する方法だったため、情報の鮮度や精度に不安があった。
より厳密なIT資産管理を行い、その情報を「信頼性の高いエビデンス」として第三者にも提示できる環境を整えることが急務だった。
「管理負荷の軽減も重要なテーマでした。我々の本来業務は、経営戦略に沿ったIT戦略を考え、経営改革へ能動的に働きかけることです。日々のIT資産管理に要する時間と労力は、できるだけ小さくしたいと考えました」と堀越氏は語る。
同社は複数の製品を比較検討し、さらに、体験版を1ヵ月半にわたって試用することで、実際の操作感も確認。その結果採用されたのが、日立の中堅・中小企業向けPC管理ツール「Hitachi IT Operations Director」だ。
「Hitachi IT Operations Director」の優れた操作性を評価
「最も重視したのが優れた操作性でした。Hitachi IT Operations Directorは、ホーム画面を見るだけで、社内全体のIT資産とセキュリティ対策状況を把握できて、問題があれば、すぐに対処することができます。オンラインヘルプも利用者のことをよく考えて作られています」と小平氏は評価する。「誰でも利用できる優れた操作性にこだわったのは、特定の管理者がいないとシステムが動かせない属人的な体制に陥ることを防ぐためです」(堀越氏)。
管理対象となるPCにエージェントソフトをインストールしない「エージェントレス」も重要な選定ポイントだった。設計部門で使っているCADシステムは、PCに他のソフトをインストールすることを禁じているからである。
さらに、コストパフォーマンスも優れていた。ソフトウェア本体の価格がリーズナブルであることはもちろん、システムの維持に必要なサポートサービス費についても、Hitachi IT Operations Directorは年間定額制であるため、優れたコストパフォーマンスが発揮できるのだ。
Hitachi IT Operations Directorの導入を支援した株式会社 日立ソリューションズ(以下、日立ソリューションズ)は、導入検討段階からきめ細かい情報提供を行い、技術力の高さや問題解決能力を印象づけた。
「日立ソリューションズは、IT資産管理システムの導入実績も豊富なので、ポイントをしっかりつかんで、当社にピッタリの提案をしてくれました」(堀越氏)。
「細かい質問に対しても、迅速かつ的確な回答が得られました。導入段階における問題についても、高い技術力で解決してくれました」(小平氏)。
「Hitachi IT Operations Directorのインストールと初期設定は、わかりやすいウィザード画面に従っていくだけでスムーズに完了しました。設定項目も少なく、データベースが内蔵されており、データベースを別に用意する手間もありません」と藤田氏は導入の容易さを語る。
エージェントレスで段階的に導入 きめ細かな運用を実現
シチズンマシナリーは、エージェントレス運用を活用し、Hitachi IT Operations Directorを段階的に導入。管理対象は650台だ。サーバ構築後1週間で、まずエージェントレスでの運用を開始。エージェントレス運用で現状の初期診断を行い、1ヵ月かけて同社の環境に合わせたセキュリティポリシーを策定し、さらに1ヵ月かけて効果測定を行ったうえで、必要なPCへエージェントソフトをインストールして、きめ細かな運用を実現している。
エージェントソフトのインストールには、Active Directory連携を活用。組織単位の階層構成をHitachi IT Operations Directorへ自動で取り込み、サーバ側からプッシュ配信。エージェントソフトのインストールを短期間で完了した。
なお、日立ソリューションズは、Hitachi IT Operations Directorを導入するための、ソフトウェア、ハードウェア、導入作業をパッケージ化したソリューションパックを提供している。
「手軽に導入できるソリューションパックを提供することで、中堅・中小企業でのシステム運用の負担を軽減し、企業の経営力・競争力強化を支援します」と辻氏は説明する。
*写真の製品画面は旧バージョンのものです。
IT統制とセキュリティ対策をさらに強化
Hitachi IT Operations Directorの導入でシチズンマシナリーは、リアルタイムで高い精度のIT資産管理を実現した。「毎朝10分程の簡単な操作で、全社の正確な最新情報が把握できます」(小平氏)。
「ISO9001やIT統制の面でも、『信頼性の高いエビデンス』を示せるようになりました」(堀越氏)。
セキュリティについても、問題のあるPCを即座に特定できるため、いち早く対策を講じ、影響範囲を極小化することが可能になった。
しかも、管理情報は自動収集されるため、管理負荷は大幅に軽減された。同社は今後、セキュリティ詳細レポートの配布や、セキュリティ診断メッセージの自動通知などにより、エンドユーザーのIT統制とセキュリティへの意識向上を図る。また、PCなどの買い替えを長期的な視点でシミュレーションして、戦略的なIT投資にも取り組んでいく。
さらに同社は、Hitachi IT Operations Directorの多彩な機能を積極的に活用していく計画だ。
「セキュリティ教育を進めながら、PCの操作ログ取得やアプリケーション配布、USBメモリーの管理など、より高度なIT統制とセキュリティ対策に取り組んでいきたい」(小平氏)。
シチズンマシナリーのIT統制とセキュリティ対策を、Hitachi IT Operations Directorが今後も支えていく。
<USER PROFILE>
シチズンマシナリー株式会社
http://cmj.citizen.co.jp/
本 社 長野県北佐久郡御代田町御代田4107-6
設 立 1982年7月27日
資本金 4億9,800万円
従業員数 481名(2009年4月現在)
シチズン時計株式会社の工作機械部門として出発。現在では、シチズングループにおける産業工作機械のビジネス領域を一手に担う。CNC自動旋盤「Cincom(シンコム)」は、幅広い分野で、世界的に高いシェアを獲得している。
シチズン独自の制御方式であるシンコムコントロールを搭載し、旧世代のLシリーズと比較して大幅にサイクルタイムを削減しているほか、定評ある分かりやすい操作性で段取り替え時のツールセットなどもスムースに行うことができ、総合環境での生産性向上に貢献する「Cincom L20E」。
<PARTNER PROFILE>
株式会社 日立ソリューションズ
http://www.hitachi-solutions.co.jp/
品川シーサイド本社 東京都品川区東品川4-12-7 日立ソリューションズタワーA
品川港南本社 東京都港区港南2-18-1 JR品川イーストビル
設 立 1970年9月21日
資本金 383億7,266万円
従業員数 10,387名(2010年10月1日現在)
2010年10月1日、日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社と株式会社 日立システムアンドサービスが合併し、新しいソリューションプロバイダーとしてスタート。コンサルティングからシステム開発・構築、運用・保守サポート、商品・サービスを提供。
記事に関しては、株式会社 日立製作所 ソフトウェア事業部 販売推進部 TEL.03-5471-2592、製品に関しては、HMCC(日立オープンミドルウェア問い合わせセンター) TEL.0120-55-0504(土、日、祝日を除く 9:00~12:00 13:00~17:00)、携帯電話、PHS、一部のIP電話などフリーダイヤルがご利用いただけない場合はTEL.03-5439-2733
●Active Directoryは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
●その他記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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外部リンク
「Hitachi IT Operations Director」