Special Issue
鉄飛テクノロジー、全文検索・情報共有パッケージをiPhone対応してバージョンアップ
2010/10/27 19:55
企業の共有データの約95%はファイルサーバーに
「FileBlog」は、Windowsファイルサーバーに組み込んで利用するウェブアプリケーションソフトで、「情報共有の活性化」と「データ検索の効率化」をサポートする有力機能を備える。ファイルサーバーに格納するデータへのアクセスを、社内のLAN経由だけでなく、インターネットを通じても可能にしながら、格納している膨大なデータから欲しい情報をすばやく探し出せる。それが「FileBlog」のメリットだ。インターネットを経由してファイルサーバーにアクセスできれば、外出先や自宅から社内の情報を閲覧・編集でき、わざわざ帰社したり、社内にいるスタッフにメールでデータを送信してもらったりすることもない。設定は簡単で、インターネット経由でのアクセスを許可するフォルダを指定するだけ。アクセスする場合は、ブラウザに専用URLを入力して、IDとパスワードを入力すればいい。IDとパスワードはWindowsのログイン情報と同じに設定できるので、新たにパスワードを覚える必要はない。情報システム管理者がいない中小企業でも十分導入できる分かりやすさだ。
データ検索機能も分かりやすい。一般的に、検索は検索窓に情報を入力するだけでは欲しい情報にたどりつきにくく、「and検索」で条件を絞り込んでも、検索元のデータ量が多ければ多いほど、探しにくくなるものだ。「FileBlog」はこの点を考慮して、ユーザーが検索単語を入力する方法に加え、「フォルダ階層検索」という検索方法を備えた。画面にファイルサーバー内のフォルダを一覧表示し、欲しい情報がありそうなフォルダをクリックし、その後に検索単語を入力することができる。シンプルな機能だが、「作業は大幅に減る」(岡田社長)という。
検索した結果はテキスト表示だけでなく、画像をサムネイル表示する。検索して出てきたファイルをクリックしなくてもファイルをプレビューできるので、検索効率が高まる。
大がかりな文書管理システムや、数百万~数千万円の投資が必要なエンタープライズソリューションと比べると、機能はシンプルだが、企業内の文書を活用するには、この二つ機能で十分だ。
岡田社長は、ユーザー企業のデータ活用環境について、「企業の情報システムで管理されている全データのうち、約95%はファイルサーバーに格納されている。データの利用条件など、細かな設定が必要な文書管理システムで管理されているデータは残りの5%しかない」と分析。そのうえで、「ファイルサーバーに特化した情報共有機能と、欲しい情報に簡単にたどりつくことができる検索機能を安価に提供することが、顧客の要望に合っていると考えた」と、「FileBlog」を開発した理由を語る。
約2年ぶりのメジャーバージョンアップでUnicodeやiPhone・iPadに対応
「FileBlog」は、こうした使いやすさが受け入れられ、大企業から中小企業まで、企業の規模を問わず導入が進んでいる。例えば、茨城県神栖市は09年3月に導入。約800人の職員が利用し、業務効率化に役立てている。順調にユーザー数を増やしているなか、鉄飛テクノロジーは10年9月、約2年ぶりのメジャーバージョンアップとなる「Ver.3.0」を投入した。「Ver.3.0」の新機能は多数。まず、Unicode(多言語)に対応した。製造業を中心に海外に進出する企業は多く、中堅のユーザー企業でも、営業・製造拠点を海外に構えるケースが多くなってきた。「昨年から急増していたリクエスト」(岡田社長)で、今回対応を果たした。
また、新版では、iPhoneとiPadでの操作も可能になった。「FileBlog」はPC向けブラウザでは、InternetExporerやFirefox、Safari、Google Chromeなど、主要なブラウザにはすべて対応済み。今回、その対応力を人気デバイスにも広げ、モバイル環境でさらに利用しやすくした。
このほか、検索結果を表示するプレビュー機能では、テキストや画像だけでなく、動画もサポート。加えて、検索キーワードでヒットしたファイルのなかで、その言葉がどのページに表示されているかを簡単に識別する機能も追加した。
これらの新機能を加えたうえで、鉄飛テクノロジーは低価格を実現している。ラインアップは、利用するユーザー数や文書数によって6種類用意しており、最小構成タイプ(10ユーザー、20万文書)は、初年度の年間利用料金を10万円を切る9万9000円に設定。次年度以降の利用料金は2万2000円に定めている。年間利用料金制だけでなく、買い取りタイプもあって、価格は20万円を切る18万3750円(サポート費用は年間1万9530円)。さらに導入しやすくするために、新版からは月額課金タイプも揃えた。月額課金タイプの価格は、初期費用3万1500円、月額利用料金1万5750円(30ユーザー、50万文書の場合)で、さらに購入しやすくなった。
シンプルで分かりやすく、低価格――。ユーザーにとっては。まさにかゆいところに手が届くソリューションだ。新版の投入で、市場での鉄飛テクノロジーの存在感が増していくのは、間違いないところだろう。
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外部リンク
鉄飛テクノロジー=http://www.teppi.com/
「FileBlogVer.3.0」=http://www.teppi.com/fileblog/product.htm