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<x86サーバー座談会2010>上位メーカー集結、今後の展開を徹底討論
2010/07/22 19:56
週刊BCN 2010年07月19日vol.1342掲載
浅賀(NEC) マイナスからプラスに転じた時期を、私は09年の10月くらいだったのではないかと感じています。SMB(中堅・中小企業)は、少し遅れて年明けくらいかなと。現状は、前年と比較すればプラスですが、2年前の08年の水準にはもう少しの状況だと思います。確かに回復傾向ですが、不安材料もなくはないので、何とかこのプラスに転じた状態をキープし、08年の実績を越えていきたいと思います。
原点回帰で地道な活動を徹底
仮想化やクラウドのスキル育成
──「09年末から回復傾向」というのが共通見解ですね。そのなかで、どんな策を講じてきたのですか。日本IBM 小林泰子氏 |
橘(日本HP) 「原点回帰」といいますか、当たり前のことを当たり前にしっかりとやった時期でした。情報提供やセミナーの全国展開など、従来から取り組んでいるパートナー企業様向け施策を地道に手がけて、信頼を勝ち取ろうと考えました。その一方で、やはり仮想化のニーズが強いものですから、この領域で新たな施策を打ち出しました。日本HPのハードウェアとヴイエムウェアおよびマイクロソフトの仮想化技術を組み合わせた仮想化ソリューションをワンストップで提供するためのサービスメニューを拡充したのです。パートナー企業様からは売りやすくなったと評価していただき、ユーザー企業様からも安心して購入できると好評です。
芝本(富士通) 挑戦的な目標を立てた富士通としては、その目標達成に向けてどれだけ富士通が本気であるかを示す必要がありました。なので、本気度を示すための施策を進めた時期だったと思います。具体的には、製品のラインアップを増やし、価格を見直して、PRも強化しました。それと、みなさん共通して進めてこられたパートナー企業様のトレーニングもかなり精力的に開催しました。富士通は、製品や技術的な内容だけでなく、案件を創出するための教育も行いました。“ドアノックトレーニング”といいますか、ユーザー企業に訪問するために必要なスキルを身につけていただくために、富士通の直販部隊がもつノウハウなどを紹介しました。商売が少ないと言われていた状況でしたから、パートナー企業様に少しでも案件を創出してもらえるような取り組みもしてきました。
浅賀(NEC) 経済環境が厳しかったので、エネルギーを蓄える時期と捉えました。ユーザー企業様は投資には慎重でしたが、仮想化やクラウドなど新技術に対しての関心はお持ちでした。ですから、これらを中心とする様々な情報提供や、ユーザ企業様向けにセミナーを多数開催しましたが、毎回、驚くほどたくさんの方にご参加いただきました。
販売パートナー様には、仮想化を中心に技術的な勉強会を開催しました。また、弊社のサーバーを活用した仮想化システムの提案・構築に関する必要な知識を習得していただくために、「Express5800仮想化プラットフォーム技術認定制度」を今年2月に立ち上げ、現在約200人の方が合格されています。仮想化ベンダーも、認定技術者制度を推進していますが、それなりに時間とコストがかかりますからね。サーバーメーカーとしてそこはしっかりと支援しようと思っています。
木口(デル) デルといえば、ご承知のとおり、直販モデルを貫いてきていました。ですが、現在は方針転換をしており、チャネルビジネスの立ち上げに注力しています。具体的に言うと、ワールドワイドで専門部隊を準備し、日本においても数社の有力なパートナーをすでに獲得しています。今後も、この取り組みを一層強化して、日本の市場におけるデルの存在感を高めていきたいと考えております。
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