Special Issue
<セキュアソフト>IPS、セキュリティ機器監視サービス拡販
2010/06/17 19:55
週刊BCN 2010年06月14日vol.1337掲載
姜 昇旭 代表取締役社長インタビュー
品質武器にIDC、ISPに照準
姜 昇旭 代表取締役社長 |
そんなセキュアソフトが今年最も販売に力を入れるのが、4年前から販売している「SecureSoft Sniper IPS」と、セキュリティ機器の監視・運用サービス「Security O.K Service(S.O.S)」だ。「Sniper IPS」は国内で600台の導入実績をもつ一方、「S.O.S」は官公庁や大手のゲーム会社、製造業の名だたる企業にサービスを提供するなど、国内で事例を積み上げてきた。
クラウド・コンピューティングが市場で盛り上がりをみせているなかで、そのインフラとしてのネットワークは年々高速化している。しかし、こうした高速化に十分に対応できている製品が市場に出ておらず、製品を導入すると、通信速度に支障をきたすなどの問題も発生していた。
セキュアソフトでは今年、10Gbpsの高速通信に対応した「SniperIPS 10G」と、DDoS対応専用機である「Sniper DDX」をリリースする予定だ。高速通信を妨げることなく大量の処理を実現できる。日本市場で最も高いスペックのモデルを含めて、この「SniperIPS」と、その運用負荷を軽減できる
「S.O.S」をデータセンターやISPといったクラウド事業者に拡販した。事業者が提供するサービスに付加価値を与え、差異化要素として訴求する方針だ。
「Sniper IPS」は、後発ながらも性能値と機能的な面を追求した製品として評価が高い。韓国では約40%の市場占有率をもっている製品であるが、「単純に韓国内の優れた技術を日本にもってきてローカライズをした製品ではなく、日本のネットワーク環境や顧客のビジネスにあわせて、品質からサポートまでを高いレベルで提供できるのが強みです」(姜昇旭社長)。さらに姜社長は、「とくに日本では、品質が重視されます」と語った。セキュアソフトでは、自社独自の品質管理工程を韓国の製品研究所に徹底するとともに、自社とパートナーで三回にわたる検証を実施することで、高品質の要望に応えている。
IPSをはじめとするセキュリティ機器は、高度な技術を兼ね備えた製品である。運用においては、自社環境に合わせた機器の適切な設定・運用管理を行うことで、より一層の効果が出るが、セキュリティの専門知識による判断が必要になる点から人材確保の必要性などの課題もある。そこで、日々の運用管理の大きな一助となるのが24時間監視・運用サービスとして提供する「Security O.K Service」だ。「お客様は、機器を自社に設置しながら、リモートで運用支援までを専門家にアウトソーシングすることによって、高いセキュリティを確保できるようになります」(姜社長)とサービスのメリットを訴える。
製品の品質・安全性を高め、機能の差異化についても、世界的な競合企業と比べて勝るとも劣らないと自負するセキュアソフト。顧客が要望する機能にも耳を傾け、いち早く製品に反映する柔軟な対応も、他社とは一線を画す強みの一つだ。同社では今後、既存の販社を含め、「SniperIPS」「S.O.S」「SpamHunter」といった製品とサービスをソリューションとしてクロスセルするためにパートナーとの関係を強化し、販売を加速させる。
「SIerや流通のパートナー様にもっといいソリューション、サービスを共にお客様に提供し、お客様やパートナー様にベネフィットを享受することが重要と考えます。単にシェアが高い製品を販売するのではなく、いい製品を適正な価格で販売してくれるところを顧客は求めています。そういうニーズに対して、当社の製品とサービスを通じて応えてほしいと思っています」(姜社長)。
セキュアソフトでは、パートナーが安心して販売できる製品を今後も市場に送り出す。
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