Special Issue
<プリンタメーカー座談会>2010年度もエコとコスト削減が主テーマ 官需を中心にモノクロ機需要増す(後編)
2010/03/25 19:56
週刊BCN 2010年03月22日vol.1326掲載
MFPと連携したトータル提案へ
「コストパフォーマンス」が重要に
──各社とも、自社プリンタをパートナー経由で販売しておられます。このパートナーに向けて、各社の他社と異なる差別化のポイントをアピールしてください。松永(キヤノンMJ) ページプリンタに限らず、製品開発からカートリッジリサイクルまで、他社にはない「環境配慮」について提案をしています。さらに、各業種にまたがる5大コンピュータ会社やSIerなどとの連携強化に取り組んでいます。大型案件に関しましては、個別のカスタマイズなども、より柔軟にお客様視点で対応していきます。
岡田(NEC) これまで、システム販社と連携してモノクロ機の拡販を手がけてきた過去の資産を有効活用できます。また、プリンタだけでなくITインフラをワンストップで取り揃えることができますので、安心してパートナー様にも売っていただけると思います。
宮西(エプソン販売) お客様の需要を喚起することで、パートナー様の販売支援策になる、お得なキャンペーンやプロモーションを継続してまいります。また、「ページプリンタ・複合機」、「ビジネスインクジェットプリンタ」や「業務用小型プリンタ」、印刷プルーフやPOP作成用の「大判プリンタ」など、豊富なラインアップにより、お客様やパートナー様のさまざまな用途に応じて提案できるのが当社の強みです。
また、当社では、システム開発者向けの情報サイト「エプソンパートナーズネット」を設けていますが、こちらでは、システム開発に必要なツールを提供するとともに、パートナー様と共同で取り組んだ成功事例やソリューション紹介などをしています。こうしたサイトなどを参考に「業種業務用途」に強いSIベンダー様やソフトウェアベンダー様と協力体制が築ければと考えています。
中村(リコー) 当社には、MFPをもつ強みがあります。保守サービスを提供する「リコーテクノシステムズ」による全国を網羅したサービス体制など、MFPのサービスとして当たり前に実施してきたことを、ページプリンタの領域でもできることが強みです。このほか、リモート管理サービス「@Remote」で遠隔監視ができることなどを、SIerなどにしっかり説明し、サービス面でMFPと遜色ないという提案をしていきます。
製品面に関しても、機種共通ドライバ「RPCS Basicドライバー」をリリースしました。MFPもページプリンタも共通リソースを使って共通の操作性をもっています。SIerがアプリケーションを開発する際に、機種共通ドライバが役に立つと考えております。
大澤(ブラザー販売) 当社は、これまでSOHOをターゲットとした小型・高性能な製品をワールドワイドで展開し、注力してきました。この蓄積されたノウハウと、スケールメリットを活かし、SOHOのお客様にコストパフォーマンスの高い製品をお届けしています。とくに複合機については、小型・低導入コストでありながら必要な機能を備えており、トータルとしてもコストパフォーマンスに優れています。
そのうえで、当社で課題となっていますソリューション展開の部分については、少しずつ積み重ねて拡充していきます。
中村貴行 氏
グローバルマーケティング本部
商品マーケティングセンター
第二商品戦略室 マネージャー
【担当領域】
国内のレーザーとジェルジェットプリンタ、複合機のマーケティングと戦略立案、発売準備を担当する。
モノクロ:28ppm
用紙サイズ:A4
価格(税別):オープン価格
モノクロ:40ppm
カラー:40ppm
用紙サイズ:A3
価格(税別):29万8000円
【主力製品】
リコーは現在、一般オフィス向けにプリンタ製品を豊富にライアンアップしているのが特徴だ。カラープリンタが12機種、モノクロだと10機種、A4複合機が4機種の計26機種を揃えている。
2009年度(2010年3月期)の製品面でのトピックとしては、主力のA3モノクロプリンタ「SP 6000シリーズ」を一新したことである。
今後は、ローエンドプリンタやA4プリンタ複合機を拡充していく計画だ。また、国内初となるA4モノクロ複合機「SP 3410SF」など、新しい分野の製品販売にもチャレンジしている。
関連記事
<プリンタメーカー座談会>2010年度もエコとコスト削減が主テーマ 官需を中心にモノクロ機需要増す(前編)