Special Issue
<NEC特集>手軽にクラウド基盤を構築できる「Cloud Platform Suite」
2010/02/25 19:55
週刊BCN 2010年02月22日vol.1322掲載
システム構築期間を5日→最短1時間に短縮
進化した「REAL IT PLATFORM」
ITプラットフォームマーケティング本部 グループマネージャー 本永実氏 |
NECは昨年、クラウドコンピューティング時代を支える次世代IT基盤として、ITプラットフォームビジョン「REAL IT PLATFORM G2」を発表した。ITプラットフォームマーケティング本部グループマネージャーの本永実氏は、「クラウドへの期待と共に、安心で安全なサービスの提供や堅牢性の高い基盤を求めるお客様が多くいらっしゃいます。このような声に応えるためのビジョンが『REAL IT PLATFORM G2』なのです」と強調する。
具体的には、省電力と高い可用性を追求したサーバやストレージ、高効率なファシリティサービス、システム運用を最適化させる統合管理ソフトの提供などの強化を行っている。
特に、従来機比30%の軽量化を実現した軽量ブレードサーバや、ブレード収納ユニット内で共有ストレージとして活用できるNASブレードを1月に発表。ユーザニーズに応える使いやすい製品を投入している。
画期的な統合パッケージ製品
「Cloud Platform Suite」
NECは「REAL IT PLATFORM G2」というビジョンの下、着々とクラウド時代を見据えた製品・サービスを揃えているわけだが、先月発表した「Cloud Platform Suite」は、まさにクラウドコンピューティングを支える、先を見据えた画期的な統合パッケージ製品として位置づけられる。
「Cloud Platform Suite」は、PCサーバ「Express5800シリーズ」とストレージ「iStorage」、ルータやスイッチなどネットワーク関連機器「UNIVERGE」などのハードウェアに、統合プラットフォーム管理ソフトウェア「WebSAM SigmaSystemCenter」と基本構築サービスなどをパッケージ化したものだ。中堅企業が容易に導入できる「スタンダードパッケージ」、大規模な企業内データセンター向けに信頼性と拡張性を追求した「エンタープライズパッケージ」、省電力や省スペース性、直流受電など通信事業者のニーズに対応した「データセンターパッケージ」の3製品をラインアップした。
ITとネットワーク、統合管理ソフトウェア、基本構築サービスをパッケージ化したのには、理由がある。「企業やデータセンターがクラウド対応のシステムを構築する際、課題として時間と手間がかかることが挙げられるのですが、『Cloud Platform Suite』なら、あらかじめ仮想基盤の動作検証、HWの組み上げ、基本設定までをセットアップしてご提供するため、お客様へ納品後のプラットフォーム環境の構築に要する時間を大幅に短縮することができます。例えば、個別製品でシステム構築する場合5日かかるところを、スタンダードパッケージでは最短1時間に短縮することが可能です」と語る。
また、「仮想環境上で仮想マシンを構築する際、リソースの最適配置や各種設定など、手間のかかる作業を行う必要がありますが、これらを簡単に行える専用のツールを提供しています。これがあれば、仮想化に不慣れな方でも容易に設定できます」(本永氏)。
ITシステムの導入や運用に忙殺されていた人にとっては今回発表の製品群は朗報だ。クラウド時代には、エンドユーザに対していかに有用なサービス基盤を構築し、それをタイムリーに提供できるかが求められるため、このような製品はうってつけなのだ。
同時にNECの販売パートナーにとっては、“売りやすい製品”となる。サーバを中心にシステム構築を手がけるインテグレータや、IP-PBXなどネットワーク関連機器を販売するインテグレータなどが、顧客企業に対してクラウドサービスの提供基盤を容易に構築できるようになる。
本永氏は、「クラウド時代を支える『Cloud Platform Suite』をはじめ、最適なプラットフォーム製品を提供し、販売パートナー様がさまざまなビジネスを手がけられるよう、力を注ぎます」と強調する。NECは、サーバビジネスを共に拡大してきた販売パートナーと、クラウド時代にもよりいっそうの協調関係を築くことで大きな飛躍を遂げる。
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