Special Issue
<プリンティングソリューション特集>「エコとコスト削減」が利いてきた!
2009/07/01 19:56
週刊BCN 2009年06月29日vol.1290掲載
キヤノンマーケティングジャパン
環境力を訴求しビジネス拡大を支援
片面と両面、同一の印刷速度で
キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、昨年度(2008年12月期)のテーマとして「A3カラー機を“大拡販”する」ことを掲げ、上位機種をはじめ大幅に販売台数を伸ばすことに成功した。今年度は、この基本路線を踏襲しつつ、3月に「Eco×Speed」をコンセプトとする新機種を投入。環境配慮とコスト削減を販売パートナーと共同でユーザー企業に訴求している。新機種発売前にパートナー向けのセミナーを積極的に開催したことにより、コンセプトを顧客ベネフィットまで落とし込んだ「売り方」を徹底、例年以上に販売が加速している。レーザープリンタの新機種はA3カラー機の「Satera LBP9600C」をはじめ、A3対応3機種とA4対応2機種の計5機種。すべての新機種は、低消費電力で素早い立ち上がりを実現した「オンデマンド定着方式」や待機時の消費電力を抑える制御機能など新機能を搭載し、消費電力基準値「TEC値」クラスNo.1を達成しているなど「Eco」(環境対応)機能を徹底的に取り入れた。
また、新機種の低TEC値によるコスト削減効果は歴然で、年間換算で従来の約9987円から約1487円にまで削減でき、同時に二酸化炭素(CO2)排出量も約85%カットできる。
上位2機種のA3カラー機「Satera LBP9600C」と「LBP9500C」は、片面/両面ともに30枚/分と、両面印刷時でも片面印刷時と変わらない「両面生産性100%」を実現。競合プリンタにはない差別化機能として訴求している。
松永圭司ページプリンタ販売企画課課長はこう説明する。「従来機の場合、両面印刷は片面印刷に比べスピードが70%ダウンしていた」。両面印刷速度が落ちるという非効率を解消し、また両面印刷によって印刷枚数を減らしてコスト削減に貢献できるのが新機種を使うメリットというわけだ。
「Eco×Speed」機能はこれにとどまらない。プリンタドライバーをインストールした直後から節約印刷モードになる無償機能やプリンタ周りの無駄な印刷物をなくすため「ICカード認証プリントマネージャー」を付加できたり、未使用時に約1分でスリープモードが起動し、立ち上がりも素早く印刷できる「オンデマンド定着方式」など、ユーザー企業のプリンティング環境に応じ、さまざまな環境配慮とコスト削減を図ることができる。
松永課長は「旧来機から新機種へ置き換えた場合に、電気代やCO2削減、生産効率アップをどの程度実現できるか具体的に示すシートをパートナーと共有している」と話す。
これにより、どんなパートナーでも「新機種+α」でソリューション販売できる機会をつくり出し、市場平均以上の成長を目指す考えだ。
キヤノンマーケティングジャパン=http://canon.jp