Special Issue
<フューチャーグループ特集>中堅・中小企業向けビジネス戦略
2009/04/30 19:56
週刊BCN 2009年04月27日vol.1282掲載
オープン化でリード 累計7000社の納入実績
フューチャーグループの「RRR(トリプルアール)」の歴史は、今から20年前の1989年にさかのぼる。業界に先駆けてオープン化を推進するためパソコン向け開発基盤ソフト「SSS」を独自に開発、それを継承するのが「RRR」である。以来、この開発基盤をベースとした業務ソリューションやERPの開発に力を入れ、過去10年間でRRRベースの製品群は累計7000社に納入されてきた実績を持つ。そして今、中堅・準大手ユーザー向けのビジネス拡大策の柱の一つとしてRRRをフルに活用していく方針である。
経営統合後のフューチャーアーキテクトが進出しようとしている中堅・準大手のユーザー企業の基幹業務システムでは、「不自由なソフトに業務を合わせる」か、又は、「大規模なソフトウェアのつくり込み」が求められるケースが多い。「RRR」が備える“部品化合成法”の手法を、年商100億円を超える「中堅・準大手以上にも応用していく」(フューチャーアーキテクトの田原了・取締役執行役員)ことで競争力を高める。

フューチャーアーキテクトのITコンサルティング部門は、安価なハードウェアを活用した大規模なオープン分散処理システムの構築を得意とする。億単位のトランザクション数でもPCサーバーの連結でリアルタイム処理を可能にしている。こうしたノウハウと、RRRで培ってきた部品化合成法を組み合わせることで、大規模処理に耐え、なおかつ迅速なカスタマイズを可能にする業務システムに仕立てる。田原取締役は「すでに年商500億円規模の準大手までの対応のめどはついている」と手応えを感じている。カスタマイズの柔軟性や価格優位性、短納期を実践することでビジネス拡大につなげる。

コンサル手法を活用 NewRRRを有力ツールに

フューチャーアーキテクトで、年商100億円以上の規模をビジネスターゲットとするミドルビジネスソリューション(MBS)事業では、統合DBを持つ本格的ERP「NewRRRシリーズ」を主力商材に位置づけている。08年12月に、ITコンサルティング部門から転任した出口義勝ビジネスソリューショングループグループリーダーがNewRRR事業のトップに着任。出口リーダーは、これまで、コンサルタントとして多くのパッケージ製品の選定に携わってきたが、そこで既存パッケージに対する、あと一歩の不満を感じてきた。その経験から、既製品でもフルオーダーメイドでもなく、顧客ニーズに合わせて柔軟なカスタマイズが可能なNewRRRについて「これだ!!」と感ずるところがあったと言う。パッケージ製品の良さとオーダーメイドの良さを併せ持ちながら、リアルタイム性と柔軟性をアピールしてきた結果、年商100~500億円規模の顧客からの引き合いが増えており、まずはこの領域を重点的に深耕する。
「Type-p/REXシリーズ」「SOLViTシリーズ」は次ページのエルムで詳報する。
