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<プリンティングソリューション特集>中堅・中小企業への提案が伸長のカギ(上)

2008/11/28 19:56

週刊BCN 2008年11月24日vol.1261掲載

エプソン販売
ベンダーやSIerとの協業を進め、販売力を強化
4機種投入でラインアップを一気に拡充

低TCOを実現するエプソンの製品群

 11月5日、エプソンは、オフィリオ複合機「LP-M5000」シリーズとA3モノクロページプリンタ「LP-S4200」および「LP-S3500」、A4ドキュメントスキャナ「ES-D400」など、計4機種を発表した。これらの製品は、11月下旬より順次販売する予定。今回、複合機とA3モノクロページプリンタ、A4ドキュメントスキャナの新機種をリリースし、さらに同社のラインアップを拡充した。

 「LP-M5000」シリーズは、オフィリオ複合機のベーシックモデルだ。エプソンは、今年6月にオフィリオ複合機「LP-M6000」シリーズと「LP-M7500」シリーズを投入している。これらの機種は、月当たり2000―3000枚ほど印刷する企業をメインターゲットにしていた。「LP-M5000」シリーズは、月あたり1000―2000枚程度、モノクロ印刷を重視する企業をメインターゲットとしている。導入コストの低減に重点を置き、最小構成で29万9800円からという戦略的な価格を打ち出している。

 「LP-M5000」シリーズは、「LP-M6000」シリーズのテクノロジーを投入し、充実の基本機能に加えて、スキャン機能の拡張、操作性の向上、静寂性など十分な実力を備えたモデルとなっている。また、要望の多かったPCファクス対応のモデルも追加している。「LP-M5000」シリーズをラインアップに追加したことで、「カラー重視、モノクロ重視」、「ランニングコスト重視、導入コスト重視」など顧客の用途に合わせた提案ができるようになった。


帳票出力市場へ参入 モノクロ印刷ニーズに応える

 国内企業をみるとプリンタのカラー化が進められているが、まだまだモノクロ印刷のニーズは根強く、基幹システムからの帳票出力でモノクロプリンタが主流となっているケースが多い。

 「LP-S4200」「LP-S3500」は、低TCOで大量印刷をしたいというニーズに応えたモノクロページプリンタ。基幹業務の出力用途では高速印刷と高耐久性が求められるが、新製品はこの用途のプリンタとしては主戦場である毎分35枚を上回る印刷速度を実現、さらに120万ページの高耐久性を実現している。

 また、最大2400枚の給紙容量に加え、排紙トレイを活用することで1000枚の連続排紙を可能とした。さらに、A4サイズを複数部数出力時には1部ごとに縦・横交互に出力し、仕分け作業の効率化を図る「A4縦横ソーター」機能を用意し、能率の向上に寄与している。

 「LP-S4200」「LP-S3500」は、一般オフィスだけではなく、各社帳票出力システムとの連携も視野に入れている。エプソンは、ウイングアーク テクノロジーズやビーエスピー、SAPなどの帳票ベンダーやERPベンダーとの連携を進めており、本格的に帳票出力マーケットに参入する構えだ。そのため、既存のパートナーはもちろんのこと、SIerやソフトベンダーとも積極的に連携し、販売力を強化していく。

 「ES-D400」は、両面同時スキャンに対応したシートフィードタイプのスキャナ。スキャン速度は毎分40枚で、両面同時読み取りにより、80面/分の取り込みが可能だ。特徴的なのは、1.5mmまでのプラスチックカードの読み取りにも対応しているという点。これによってICカード免許証や保険証なども読み取れるようになる。つまり、オフィスの電子化需要だけでなく、対面業務でカードやドキュメントを電子化したいといったケースにも十分対応できる。

 エプソンは、これまでも顧客のニーズに応える入出力機器としてプリンタや複合機、スキャナなど、豊富な製品群を提供してきた。今回の新製品の投入により、さらなる市場開拓を行うと同時に、顧客の選択の幅を大幅に広げることに成功している。同社の挑戦は、市場の活性化にもつながるだろう。今後の展開に期待したい。


エプソン販売=http://www.epson.jp/



OKIデータ
長年積み重ねてきた技術と自信。「5年間無償保証」で市場を開拓
価値やビジネスモデルを創造する「COREFIDO」ブランド投入

「COREFIDO」ブランド 第一弾は7機種を発売

 OKIデータは、オフィス市場向けの新ブランドとして「COREFIDO(コアフィード)」を発表した。「COREFIDO」は、英語で「核」や「中心」を意味する「CORE」と、イタリア語で「信頼」や「信用」を意味する「FIDO」を組み合わせた造語。つまり「COREFIDO」とは、「最大の価値は信頼」であるというOKIデータのビジョンをベースとし、「顧客にもっと信頼される商品を提供すること」「顧客ともっと深い信頼関係を築きたい」という思いを表現したブランド名なのだ。今後OKIデータは、同ブランドで新しい付加価値やビジネスモデルを展開していく。

 「COREFIDO」ブランドの第1弾として、2008年10月8日にA3カラー複合機、A3カラープリンタ、A4モノクロプリンタの計7機種が発表された。

 A3カラー複合機は、大量給紙モデルの「MC860dtn」とデスクトップタイプの「MC860dn」の2機種。実績のあるA3カラーLEDプリンタのエンジンをベースにコピー、ファクス、スキャンなどの機能を付加し、一般的なオフィスのワークグループで利用できる複合機とした。カウンターチャージ方式を採用せず、プリンタ同様に、トナーやドラムなどの消耗品を必要に応じて購入する方式を採用している。消耗品は、同時発売のA3カラーページプリンタと共通で使用できる。部門単位などで複合機/プリンタを使い分けている場合、消耗品のストックを減らすことになるため、管理コストの削減が期待できる。A3カラーページプリンタは、「C830dn」「C810dn-T」「C810dn」の3機種。オペレーションパネルを装備し、トナー残量やエラー発生時の対処法などを、グラフィックや漢字表示などで分かりやすく通知する。

 A4モノクロページプリンタは、「B430dn」と「B410dn」の2機種。自動両面印刷に標準で対応し、用紙の使用量削減に貢献する。環境性能に優れ、低ランニングコストも実現している。

法定耐用年数の満了まで「5年間無償保証」*

 今回の「COREFIDO」ブランドの大きな特徴は、「5年間無償保証」がつけられたことだろう。通常、半年間や1年間といった期間に限って利用できた保証期間を、法定耐用年数である5年間の満了まで延長し、その期間の通常使用に伴う故障の修理費用をOKIデータが負担する。つまり「COREFIDO」ブランド製品を導入した企業は、プリンタ・複合機の導入コストと定期交換部品を含む消耗品コストだけを負担すればいい。保守契約やスポット保守費用などが不要であるため、コスト圧縮も実現する。

 「5年間無償保証」を実現した要因は、「COREFIDO」シリーズの品質の高さにある。OKIデータの製品には、「LEDプリントヘッド」「シングルパス」「マイクロファインHDトナー」といったコアテクノロジーが採用されている。「LEDプリントヘッド」は、信頼性が高く長寿命で、高精細な文字や美しい写真画像の描画を支える技術でもある。「シングルパス」は、印刷メディアを水平に送紙し、一度で、CMYKの4色をプリントする。安定性が高く、イージーメンテナンスが実現できる。また、約5-6ミクロンの微粒子の「マイクロファインHDトナー」を利用することによって、高精細で繊細な表現を可能としている。いずれも、高品質・高信頼を実現するために必要な技術だ。OKIデータは、これらの技術に改良を重ね、製品としての完成度も高めてきた。そのノウハウと自信があるからこそ「5年間無償保証」を提供できるのだ。

 ユーザーニーズに応えた機能に加え、「5年間無償保証」を実現した「COREFIDO」ブランドは、新たな市場の開拓を予感させる。OKIデータの展開に、市場からの注目も集まっている。

*消耗品、メンテナンス品は有償となります。また、お客様登録が必要です。無償保証規定の内容、その他詳細については、ホームページおよびカタログでご確認ください。


OKIデータ=http://www.okidata.co.jp/

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