Special Issue
ディーリンクジャパン 販売しやすい体制を整えるべく、本社を移転
2008/10/16 19:55
週刊BCN 2008年10月13日vol.1255掲載
大規模システムの検証やセミナーの開催なども実現可能に
サポート・サービスを充実し、信頼の獲得を最優先「ディーリンク」は、ワールドワイドで展開している。コアからエッジまでの幅広いネットワーク機器をリリースしており、リーディングカンパニーとしても知られている。同社は、製品の販売に加え、サポート・サービスの充実や顧客/パートナー企業からの信頼獲得を最優先し、高い評価を得ている。
日本におけるブランド力強化を実現するため、さまざまな施策を打っており、それが認知を急速に広げている要因になっている。
「最近、オーダー案件なども手がけるようになってきました。しかし、現在の事務所では、電源容量やスペースの不足など、十分に取り組むことが難しいという状況も生まれていました。さらに、当社のエンジニアなども増加しており、事務所が手狭になってきているという状況もあって、十分なスペースのある場所への移転を実行しました」と、営業本部・本部長の東堂園俊治氏は語る。
ディーリンクジャパンの従業員数は30名に達している。本社を品川に決めたときには、「20名規模までと考えていました」(東堂園氏)とのことだ。今後は、国内で45人体制を考えており、国内におけるサポート面をさらに充実させていく考えだ。
大規模にも対応する検証ルーム
ディーリンクジャパンの本社は、これまで品川にあったが、08年9月22日より五反田に移転した。実は、移転については今年初頭から検討し、物件を探していたということだ。新社屋は、駅から数分という立地となっており、これまで以上に利便性が高い場所となっている。
「従来より3倍ほど、広くなっていると思います。事務所としての機能に加え、検証ルームとセミナールーム、会議室などを用意しました。従業員の就業環境も今まで以上に向上すると思います」(東堂園氏)。
移転先では、12m2ほどの検証ルームが用意されている。電源容量もアップしており、大規模システムの検証までも可能となっている。また、18名までのセミナーを実施できるセミナールーム兼会議室、そのほか、打ち合わせや会議に活用できる会議室が2つほど用意されている。
「検証ルームやセミナールームは、パートナー様にとってもメリットがあると考えています。これまでは、“パートナー様頼み”のところもありましたが、実際に来社いただき、見てもらえる機会をつくることができます。そういったことが“信頼”にもつながっていくのだと思います」(東堂園氏)。
大規模システムまで対応する検証ルームを用意したことで、本番環境への導入前に、十二分にテストすることができるようになる。
これは、パートナー支援体制の大幅強化と言えるだろう。また、セミナールームでは、パートナー企業との合同セミナーなども実施可能だ。
同社は、代表取締役の交代など社内の体制を大きく変え、本社も五反田に移転した。これらは、パートナーとの関係をより強固にするための体制作りの一環と言えるだろう。日本市場において一定の評価を獲得し、順調に成長しているディーリンクのセカンドステップが始まろうとしているのだ。
ディーリンクジャパンでは、パートナー制度の拡充に関連した技術者の「認定制度」も用意する。この「認定制度」は、ディーリンクによる認定制度で、すでに諸外国では実施されている。
本社を移転したことで、「認定制度」に関連するセミナーや教育なども、社内で実施できるようになった。
「“認定制度”は、ほかの国ではすでに実施しています。それと同様の環境が日本で構築できるようになります。この移転が、次のステップへの足がかりとなるでしょう」(東堂園氏)。
日本市場でも頭角を現し始めているディーリンク。本社移転をきっかけに、さらにアクセルを踏み込んでいる。今後の伸長も、大きく期待できる。
来年第1四半期をめどに新製品を続々投入 |
ディーリンクジャパンは「ネットワーク・セキュリティ」と「Green IT」を二本柱に、製品やソリューションを提供している。これはユーザー企業のニーズに応えるもので、ネットワークレイヤでの多彩なセキュリティ技術で、より安全なITシステムの構築やITシステムが与える地球環境負荷の削減を推進している。 これらのキーワードに応えた製品・ソリューションは「Interop Tokyo」などでも高く評価されており、「Interop Tokyo 2007」では『DGS-3200-10』が「Best of Show Award」のグランプリを、「Interop Tokyo 2008」では「Green Ethernet」が特別賞をそれぞれ受賞していることでも知られている。 「“Green Ethernet”は、今後幅広い製品に拡充し、省電力化を推進します」とプロダクトプランニング部の澤太一マネージャーは語る。 さらに「IPv6」「 スタック仮想化テクノロジー」「ネットワーク・セキュリティマネージメント」「ユビキタスネットワーキング」などをキーワードとし、日本市場のニーズに最適化された製品・ソリューションが続々提供される予定だ。「“IIPv4/IPv6トランスレータ”やオール10Gigaボックススイッチ、無線LAN集中管理ソリューションの拡充など、来年の第1四半期に向けて新製品がめじろ押しとなっています」(澤マネージャー)。 エッジからコアまで、ユーザーニーズに応える製品ラインアップを用意し、さらなる伸長を狙うディーリンクジャパン。新しいビジネスチャンスを送出している同社の活動に、パートナー企業からも大きな期待がかかる。 |
- 1