Special Issue
<セキュリティソリューション特集>ユーザーニーズに応え、ソリューションを拡充(下)
2008/09/11 19:56
週刊BCN 2008年09月08日vol.1250掲載
ソリトンシステムズ
シンクライアント環境では「認証」が課題
シンクライアント対応の『SmartOn ID』で提案の幅を拡大
案件が増加しているシンクライアント
シンクライアントシステムは、すべての処理がサーバー側で行われるため、クライアントPC側にエージェントを導入する従来の認証システムが利用できないという課題がある。シンクライアントシステムに対応させるには、サーバー側に導入する認証ソリューションでなければならない。これは、シンクライアントシステムを運用する多くの企業を悩ませている要因でもある。
認証ソリューションを活用できなければ、シンクライアントで強固なシステムを構築しても、「なりすまし」などに対して有効な対策を講じることができない。また、ログを取得しても、それが本人なのか確認できなければ、そのログの信用度も疑わしくなる。認証は、シンクライアントシステムにおいても、非常に重要なソリューションといえよう。
混在環境でも利用できる『SmartOn ID』の優位性

「サーバー側にインストールするタイプの認証ソリューションは、あまり存在しません。その点で優位性が高いと思います。サーバーを守りつつ、認証の機能強化を導入できる『SmartOn ID』のメリットは大きいと思います」とプロダクトマーケティング部の目黒学主任は語る。『SmartOn ID』は非接触ICカードなどのデバイスを用いた強固なPC認証を実現するソリューションで、セキュリティとユーザーの利便性が向上するシングルサインオンなどの機能も実装している。また、すでに入退室管理などで利用している非接触ICカードをSmartOnの認証トークンとして利用できるので、新たにカードを発行する必要がない。「シンクライアントシステムを運用し、認証を強化したいというお客様は非常に多くいらっしゃいます。今年5月に『SmartOn ID』のシンクライアントシステム対応を発表して以来、引き合いも多くいただいています」と、プロダクトマーケティング部の井村安希主任は語る。
『SmartOn ID』はシンクライアント環境でも、従来の環境でも利用できる。もちろん、混在環境においても一元的な管理・運用を可能としている。「シンクライアントシステムを全社導入するケースだけではなく、一部の部門から段階的に導入していくケースが多いと思われます。そのようなときに混在環境下で使えなければ、運用工数が増大してしまいます」(井村主任)。
『SmartOn ID』は、シンクライアントを導入するユーザーの目線で開発されていることが、ここからもうかがい知ることができる。シンクライアントシステム対応は、顧客に対する提案の幅を大きく広げる。ソリトンシステムズの展開は、市場のすそ野を広げていくことだろう。今後の展開も非常に楽しみだ。シンクライアント市場に対して訴求力を強めつつある同社の活動に注目したい。
ソリトンシステムズ=http://www.soliton.co.jp/