Special Issue
<付加価値Server特集>付加価値を高めたサーバに着目 設置環境性を求める ニーズが高まる
2008/08/29 19:56
週刊BCN 2008年08月25日vol.1248掲載
NEC
日本のオフィス環境を考えた「こだわり」のサーバ
水冷式スリムサーバ「Express5800/110Ge-S」を新たに投入
「こだわり商品」群に新たなサーバを投入
NECは、これまで顧客の声に耳を傾け、製品へのフィードバックを続けている。ユーザーからの声を直接聞く場として、「NEC クラサバ市場 秋葉原店」や各種イベントなどを活用しているほか、販売店との強固なネットワークも確立しており、市場ニーズを直接反映する体制を整えている。
事務所にラックサーバを設置したいというニーズに応えた「オフィスラックサーバ」や、市場に先がけて提供された「水冷式静音サーバ」「スリムサーバ」などの「こだわり商品」は、そのような姿勢から生まれた商品群で今も人気が高いが、この7月に新たに投入されたのが、水冷式スリムサーバ「Express5800/110Ge-S」だ。
「お客様の声を反映し、さらに進化させた水冷式スリムサーバ“Express5800/110Ge-S”は、『スリム』で『音が静か』、『信頼性が高い』と3拍子揃ったサーバです。省スペースや省電力に対するニーズが高い店舗や事務所などに対しても、音の静かさを求める病院や図書館、学校などに対しても、どちらの領域にも高い訴求力があり、また、新しい市場を開拓できる注目のサーバです」と、クライアント・サーバ販売推進本部 商品マーケティングG 主任の多賀篤氏は語る。
名刺サイズの幅にサーバを凝縮
「Express5800/110Ge-S」は、幅93mm×高さ368mm×奥行き387mmという業界最小クラスの小型化を実現。横置きも可能なレイアウトフリー筐体を採用したことで、これまで以上に設置性を高めている。また、盗難防止に有効な筐体ロックやキーロック機構などでセキュリティ対策も行われている。
静音性については、ISO7779で定めている「オペレーター位置」での測定で約32dBとなり、ささやき声並みの値を示している。「傍観者位置」ではなく「オペレーター位置」で測定しているのは、実際の使用シーンを想定したためだ。
「スリムサーバは、人と近い場所に設置されるケースが多いため、測定条件をより厳しくしています。また、水冷式のメリットは静音性だけではありません。水冷式にすることで、空冷式と比べてサーバへの空気の流入量も少なくなるため、チリやホコリを吸い込みにくくなります」(多賀氏)。例えば、組込系のサーバや工場などの制御系サーバとして活用する場合、チリやホコリという問題を考慮しなければならず、設置スペースもほとんどない。水冷式スリムサーバであれば、そのような厳しい設置環境でも導入することができるだろう。「Express5800/110Ge-S」は、このような新しい市場を開拓できるサーバとして、期待が高い。
信頼性を高める付加機能を随所に
サーバとしての信頼性にも注目したい。「Express5800/110Ge-S」は、最大3台の高信頼SASホットプラグハードディスクドライブを搭載可能だ。このハードディスクドライブは、RAID5やRAID1+スペアディスク構築を実現している。さらに、障害時にはサーバの電源を落とさずにハードディスクドライブの交換も可能なため、システムのダウンタイム短縮にも寄与する。
さらに、DATやAITといったテープやリムーバブルディスク「RDX」などのバックアップ装置も内蔵できる。ミッションクリティカルな用途でも十分活用できるサーバだ。
「Express5800/110Ge-S」は、市場ニーズに応える新たな「こだわり商品」であり、市場からの注目も集めている。NECは「Express5800/110Ge-S」を武器に、販売店と共に新しい市場を開拓していく構えだ。今後の展開に注目が集まっている。
NEC=http://nec8.com/