Special Issue

<セキュリティソリューション特集>情報システムだけではなくビジネスも守る(下)

2008/08/21 19:56

週刊BCN 2008年08月11日vol.1247掲載

ノキア・ジャパン
柔と剛のセキュリティを実現
パートナーと共に国内市場を広げるノキア・ジャパンの戦略とは

信頼と実績のあるセキュリティプロダクト

 世界的な携帯電話メーカーとして知られるノキアは、エンタープライズ向けにモバイル製品やチェック・ポイント社のセキュリティパッケージをアプライアンス化したセキュリティ製品も販売している。ノキア・ジャパンでは、セキュリティ製品として1998年よりファイアウォールプラットフォームのIPシリーズの提供を開始。ファイアウォールを基軸としながら、UTMなど包括的なセキュリティ機能を提供し、多くの実績と信頼を得ている。 「“Nokia for Business セールス”はセキュリティ製品の専門部隊です。ここでは“通信”におけるセキュリティに軸足を置いて展開しています」と、Nokia for Business セールス・ビジネス・モビリティ・チャネルの新免泰幸カントリーマネージャは語る。ノキアのセキュリティプロダクトは、新しい脅威に対抗するため、ソフトウェアによる最高レベルのセキュリティ機能を常に提供できる柔軟性・拡張性を持ち、かつネットワークセキュリティ処理に最適化された、パフォーマンスの高いハードウェアプラットフォームを提供している。

 なお、同社のソリューションは、ハードウェアプラットフォームとチェック・ポイント社のソフトウェアライセンスから構成され、機器更新時にはライセンスを継続し、コストを低く抑えることができる。「ソフトウェアの処理は複雑化する一方です。その処理パフォーマンスを向上させるべく、新しい機種ではCPUにマルチコア・プロセッサを採用しています。インターフェースにもプロセッサを搭載し、パケットの高速処理(ADP技術:Accelerated DataPath)を実現すると共にCPUのファイアウォール処理を軽減しています。そうしてCPUの能力をIPSやロギングなどの処理に割り当てることで、高いパフォーマンスをセキュリティを犠牲にすることなく提供します」と、Nokia for Business セールス・ビジネス・モビリティ・チャネルの安藤正之システムエンジニアリングシニアマネージャは説明する。

 さらに、最近のキーワードでもある「グリーンIT」に最適な省電力設計となっている。本体サイズは2RU、1RUとコンパクトサイズで、データセンターなどのスペースコストの削減はもちろん、発熱量も少ないため、空冷のためのコスト削減にも大きく寄与できる。「例えばエントリーモデルの“IP290”の場合、1RUに2台設置することができます。つまり、1RUで冗長化構成が可能となります。しかもノキア独自のIPクラスタリング機能により、障害時には0.5秒ほどで切り替えられます」(安藤氏)。ノキア・ジャパンは、柔軟性とハードウェアパフォーマンスを両立させ、深度の深いセキュリティ環境をデフォルト設定で提供できる仕組みとなっているのである。「当社製品が高信頼性・高性能を求めるハイエンドユーザに受けいれられ続けているのはこれらの技術が評価されている証左であるといえます」(新免氏)。

日本市場を考慮した独自のプログラムをも用意

 ノキア・ジャパンのソリューションは、すべてパートナー経由で販売されている。販売パートナーがビジネスを拡大できるよう、支援活動にも注力しており、「当社の歴史は、パートナー様とともに成長してきた歴史でもあります。日常的に情報交換の機会を設け、支援情報だけではなく、既知の問題点なども通知し合い、パートナー様が問題を回避しながら提案できる体制を整えています」(新免氏)と、パートナーとの情報交換を密にすることでユーザーニーズを吸い上げやすい環境であることを強調する。また、同社の製品を扱ったことがないパートナーに向けて、日本独自の「Nokia FirstTouch Training(ノキア ファースト タッチ トレーニング)」というエンジニア向けの支援も用意。「昨年より日本市場への取り組みの強化を図っています。」(新免氏)との言葉通り、改めて国内市場へ注力する組織体制も敷かれている。

 大手企業を中心とする豊富な導入実績が示すように、パートナーと共に着実に市場を築いてきたノキア・ジャパン。その高信頼な製品が、パートナーのビジネスチャンスとなる。


ノキア・ジャパン=http://www.nokia.co.jp/business/

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