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<セキュリティソリューション特集>管理・運用工数の削減が大きなテーマに(上)

2008/06/09 19:56

週刊BCN 2008年06月09日vol.1238掲載

アダプテックジャパン
ミラーリング重視の「Adaptec RAID 2シリ-ズ」を追加
ニーズに合わせて選べるRAIDコントローラ

ストレージの信頼性を向上
企業情報を守るRAID機能


 情報化が進む現在、ほとんどの企業情報がストレージに保存されている。企業情報を守ることは、内部統制や事業継続という観点からも重要で、バックアップはもちろん、災害対策まで考慮したシステム構築が必要になっている。ストレージは企業システムの基盤を成すソリューションだ。失うことができない情報を扱うために、ストレージの信頼性を向上させる「RAID」を用いるケースが増えている。NASなどストレージ専用ハードウェアでも採用されており、その実績は数限りない。

 RAIDコントローラのトップベンダーであるアダプテックジャパンは2007年3月、SATA/SASハードディスク両対応製品Unified Serial RAIDコントローラ「Adaptec RAID 3シリーズ」をリリースした。さらに08年3月には、業界最多の28ポートを搭載し、1.2GHzのコアスピードをもつCPUを採用した「Adaptec RAID 5シリーズ」の提供を開始。「ハイパフォーマンスなモデルのため、大容量ストレージサーバーなどにも対応できる」と、アジアリージョンマーケティングの若山卓也部長はメリットを語る。

エントリーモデルながら
ハードウェアRAIDを実現


 同社は08年5月、5シリーズと同様の最新ハードウェアを搭載し、RAID 0、RAID 1、RAID 10をサポートする「Adaptec RAID 2シリ-ズ」をラインアップに追加した。「ハイパフォーマンスを求めたAdaptec RAID 5シリーズを提案するなかで、“ミラーリングを重視し、コストを下げたハードウェアRAIDが欲しい”という要望をいただきました。Adaptec RAID 2シリ-ズがラインアップに加わることで、一通りのニーズに応えることができます」と、期待は高い。

 「Adaptec RAID 2シリ-ズ」は、最大128台のハードディスク、テープデバイスとの接続が可能で、SATAとSASが混在した環境にも対応。ソフトウェアベースのRAIDソリューションに比べて耐障害性が高く、エントリーモデルながら、信頼性の高いシステム構築が可能だ。OSは、全シリーズともWindowsおよびLinux、そのほか各種OSに対応し、別途ドライバをインストールすることなく稼働する。

 さらに、SIerの声に応える形で、ファームウェアアップグレードを提供している。リビルド時間を大幅に短縮し、耐障害性を高めた「Turbo Rebuild」、アレイが故障した場合、一時的に復旧して残存データを救済する「Force Online」などがあり、今後も機能を拡充していく構えだ。

photo また、全ラインアップには共通のプラットフォーム「Adaptec RAID Code(ARC)」を採用しているため、上位モデルへの切り替えが容易だ。「例えば、Adaptec RAID 2シリ-ズでミラーリングしていた場合、より冗長性を求めるときは、簡単にアップグレードできます。しかも、管理ソフトウェアが共通で、使い勝手が変わりません。この点は大きなポイントだと思います」(若山部長)。

 同社では評価キットプログラムを用意し、Unified Serial RAIDコントローラ全ラインアップが検証できる体制を整えた。「RAID製品に求められるのは、実績と信頼性です。実績という意味では、最初のAdaptec RAID 3シリーズで高い評価を得ることができました。“百聞は一見にしかず”です」と、若山部長は呼びかける。

 新しいニーズに応え、それを迅速に製品に反映する同社。信頼性と安定性を兼ね備えた幅広いラインアップで、これからも多くの課題を解決していくことだろう。


アダプテックジャパン=http://www.adaptec.co.jp/

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