Special Issue
<SaaS/ASP特集>多様化するビジネス環境に対応
2008/04/21 19:56
週刊BCN 2008年04月21日vol.1232掲載
NTTデータイントラマート
SaaS対応でビジネスチャンスを拡大
高いオープン性と多くの実績を持つ『intra-mart』から真のSaaS基盤登場!
NTTデータイントラマートが提供する統合型フレームワーク『intra-mart(イントラマート)』がSaaS基盤に対応。多彩なアプリケーションと連携し、パートナーと共にSaaSビジネスを推進していく。『intra-mart』は国内外1800社を超える顧客導入実績と高いオープン性や国産のフレームワークという強みをベースに、現在の大きな潮流であるSaaS対応基盤をリリースする事でビジネスチャンスの拡大を狙う。NTTデータイントラマートに今後の取り組みについて話を聞いた。ソリューションの連携でSaaSを拡大する起爆剤に
NTTデータイントラマートは、Webシステムの開発効率を大幅に向上させる統合型フレームワーク『intra-mart』をSaaSに対応させる。SaaSに対応したアプリケーション基盤とパートナー企業による多彩なアプリケーションを連携し、共にSaaSビジネスを推進していく。
「SaaS事業への移行を考えるアプリケーションベンダー様は少なくない。『intra-mart』というフレームワークを利用いただくと、開発コストを削減し、開発期間が短縮できるため、早いスピードで実用的なSaaS製品を出すことができます」と、マーケティング本部・副本部長の久木田浩一氏は、アプリケーションベンダーにとってのメリットを端的に説明する。
現在、『intra-mart』を基盤として採用している販売パートナーは国内大手SIerを含み92社にのぼり、パートナー企業は確実に拡大している。『intra-mart』はグループウェア、文書管理、プロジェクト管理、営業支援、販売管理などのアプリケーションをラインアップ。今後、さらに多彩なパートナーソリューションを加えることで、SaaSビジネスを加速する。
「これだけの品揃えがSaaSのアプリケーション候補としてラインアップされているのは、国内でも最大規模だと思います。SaaS化によってサービス同士が連携し、幅広いエンドユーザーの要望にも対応できます。“横への広がり”が大きくなることで、SaaSが拡大する起爆剤になるのではないでしょうか」(久木田氏)。アプリケーションベンダーに対しては「相互連携しやすい仕組みも設けています。それぞれの得意領域で持っているノウハウがあれば、ぜひ一緒に『intra-mart』というSaaS基盤上でアプリケーション作りに参加してほしい」と、久木田氏は呼びかける。
真のSaaSといえる3つの定義
「本当の意味での“SaaS対応”を考えた場合、当社では“真のSaaS”として、3つの項目を掲げています」と、中山義人代表取締役社長は語る。
まず、同一サーバー上でSaaSを利用する企業に独立性を持たせる「マルチテナント機能」があること。CPUに大きな負荷をかけた場合でも、他の利用者に影響を及ぼさない仕組み等を用意する。次に「ユーザーセルフカスタマイズ機能」がある。サービス提供者がユーザーのニーズをあらかじめ把握し、いくつかの変更追加パターンを用意。ユーザーは自社の運用に合わせて、柔軟に変更できる。3つめは、ユーザー独自のプラットフォームが開発できること。例えば、現在利用している『intra-mart』のサービスと同様の使い勝手で、自社専用のアプリケーションが追加できる。
また、SaaSが新たな市場を創造する高い可能性を秘めている一方で、『intra-mart』のintra-mart WebPlatform上で開発されたアプリケーションは、SaaS上だけではなく、企業内で利用するインハウス型にも対応できる利点がある。「インハウス型にも対応するため、自社アプリケーションとSaaSアプリケーションが連携できます。しかも、実際に作業するユーザーはそれを意識することがありません」(中山社長)。さらに今後は、Webブラウザ上での開発を可能にする動きもあるとのことだ。
NECがSaaS基盤として採用 高いオープン性と実績で安心感を訴求
今年3月31日、NECはSaaSを中心としたサービスプラットフォーム提供事業において、『intra-mart』をアプリケーション・フレームワークとして採用したと発表した。「早くからSaaSに取り組んでいたNEC様は、サービスメニューの品揃えを非常に重要視されていました。ユーザーの利便性に応えるため、当社の『intra-mart』に着目いただいたのだと思います」(中山社長)。
実際にNECではNTTデータイントラマートの掲げる「真のSaaS」に対する3つの定義のもと、SaaS基盤としての『intra-mart』を長期間にわたって検証したという。「独自の検証チームを設置するなど、かなり検証を重ねたと聞いています。そのような意味からも、今後“地に足が着いた”SaaSの展開が行えると思います」(中山社長)。
さらに「製品自体がオープンで、実績があることも決め手になった」と中山社長。「『intra-mart』は、OSSベースで開発でき、大規模対応してきました。それに加え、国内外1800社を超えるお客様への導入実績があります。これらも総合的に評価いただけたと思います」(中山社長)。
求められるのはトータルソリューション
今後は『intra-mart』上のアプリケーションとして、財務会計・人事給与・生産管理・販売管理など基幹系システムを拡充する。「1-2年かけて順次提供し、トータルラインアップを揃えます」(中山社長)。また、アプリケーションベンダー側のSaaS対応の負荷を軽減するため、各種コンサルティング支援をはじめ、効率的にアプリケーション開発できる支援策を用意する予定だ。
最後に中山社長は「総合力」の重要性を語った。「現代は“総合力”の時代。単発の製品のみを対象にしても難しい。さまざまなパートナーソリューションによって、トータルで訴求できるのが『intra-mart』の強みです」(中山社長)。
アプリケーションのSaaS化を図るISV、またSaaSのプラットフォームをビジネスと目すSIerなど、『intra-mart』によってビジネスチャンスは確実に拡大するだろう。今後の動向に注目が集まる。
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