Special Issue
<サーバー運用管理特集> 市場のニーズに応え、仮想環境にも対応 「HDE Controller 5 Virtual Edition」を市場に投入
2008/01/30 19:56
週刊BCN 2008年01月28日vol.1220掲載
■運用・管理コストを低減する「HDE Controller」
中堅・中小規模企業の多くは、専任の管理者を配置できていない。増え続けるIT機器を適切に管理・運用するためには、多くの工数とコストがかかるが、その対策が不十分となっているのだ。そのため、本来やるべき業務まで手が回らず、IT化により生産性が落ちてしまっている社員も出始めている。現在、IT部門では、運用・管理という部分が大きくフォーカスされている。効率的な運用・管理を求める声が高くなっている。そのようななか、HDEが提供している「HDE Controller」に注目が集まっている。「HDE Controller」は、Linuxの各種サービスの設定管理やサーバーの監視までを分かりやすいGUIの操作だけで実現するソフトウェアだ。HDEが自社開発しており、国内ユーザーの声を反映して進化を続けている。
「これまでサーバーを構築するには深い専門知識が必要で、コマンドラインなどを使って設定してきました。Linuxのディストリビューションが変わるごとに設定すべきファイルの形式や項目、内容まで変わってしまうため、膨大な専門知識と作業工数を必要としていたのです」と、プロダクト本部・マーケティング部の田中健介プロダクトマネージャーは語る。
「HDE Controller」を使えば、同一のGUI画面で設定できるため、手間を大幅に軽減できるだけでなく、コマンドラインで設定している場合に比べて人的ミスを減らす効果も高い。また、権限委譲もでき、詳細な設定は深い知識を有する管理者が行い、日々の運用は運用担当者に任せたいというニーズにも応えている。さらに、止められないプロセスなどを自己監視機能で監視させ、サーバー運用コストの削減とサーバーの信頼性の向上を実現している。利便性や実用性の高さから、多くの企業や官公庁だけでなく、システム構築を行っているインテグレーターからの引き合いも多い。
■ユーザーの声に対応した新バージョンを投入へ
多くの企業が活用している「HDE Controller」だが、市場環境の変化に対応した新バージョン「HDE Controller 5 Virtual Edition」が2008年1月25日にリリースされ、同月31日に発売される。「HDE Controller 5 Virtual Edition」は、ヴイエムウェアが提供しているVMware ServerおよびVMware ESX Server上の仮想マシンで動作する。また、6台までのゲストOSで利用可能なライセンス体系も追加されている。「サーバーをスケールアウト型で増強する企業が増えています。しかし、物理サーバーの台数が増えすぎて管理しきれなくなり、集約と仮想化が進んでいます。実際、仮想化環境で、サーバーを構築する企業も増え始めています。今後、仮想化を使ったサーバー構築はさらに増えていくと思います」(田中プロダクトマネージャー)とのことだ。
「HDE Controller 5」は、「Virtual Edition」のほかに自治体向けの「LG Edition」、企業学校向けの「Professional Edition」が同時にリリースされる。
これらのエディションでは、ユーザーの声に応えた機能強化が施され、WebサーバーのTraceメソッドの禁止設定やCGIなどのCPU利用時間の制限を実現した。さらに電子メール、Web、DNSのデーモンのバージョンが非表示にできるなど、セキュリティ監査への対応も施している。なお、ホスティング事象者向けの「ISP Edition」のバージョンアップも予定されている。市場環境に合わせて進化を続ける「HDE Controller」。運用管理市場を切り開くソリューションとして、市場からも注目されている。(週刊BCN 2008年1月28日号掲載)
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