Special Feature
1人の社員が何千のAIと協働する世界に 米Microsoftが「Ignite」開催
2024/12/05 09:00
週刊BCN 2024年12月02日vol.2039掲載
(文/藤岡 堯)
Microsoft 365にエージェントを組み込む
「Copilotはエージェントを拡張できるプラットフォームであり、1人の従業員と一つのCopilotがあれば、何千ものエージェントを有することができる」ナデラCEOはAIエージェントの意義をこのように強調し、AIプラットフォームであるCopilotを活用したビジネスプロセスの変革に注力する姿勢を鮮明にした。
そのAIエージェントへの窓口として機能するのがCopilotとなる。CopilotがAIとの対話を可能にするインターフェースとするならば、エージェントはその先で具体的かつ複数のステップにわたるタスクを自動的に実行する存在と言えるだろう。
エージェント関連の強化はIgnite以前から言及されており、基調講演ではその明確な姿が提示されたかたちだ。まず紹介されたのは、「Agent in Microsoft 365」である。その名の通り、 「Microsoft 365」のアプリケーション内に組み込まれたエージェントであり、特定の役割を果たすように設計されている。基調講演では五つのエージェントが披露された。
「SharePoint」では、組織内で作成・保存された多様なファイルの中身を素早く検索し、要約も行うエージェントを導入。「Teams」には、会議中に最大9カ国語のリアルタイム通訳を実現するエージェントが内蔵され、話し手の声のシミュレートにも対応する。会議のメモ取りやチャットの要約を担う「ファシリテーター」のエージェントも加わった。
「Microsoft 365 Copilot」の機能である「Business Chat」(BizChat) では「従業員セルフサービス エージェント」を導入。人事やIT関連のタスクに対応し、ユーザーは福利厚生や給与情報の取得、IT部門へのリクエストなどが行える。
タスク管理ツールの「Planner」では、プロジェクト管理を自動化し、プランの作成からタスクの実行までをカバーする「プロジェクトマネージャー」エージェントが設定された。
サードパーティーによるエージェントも順次登場予定で、独SAP(エスエーピー)や米Adobe(アドビ)、米Workday(ワークデイ)などが、Copilot内でネイティブに利用できるエージェントを提供する。
このほか、Microsoft 365の各種アプリに関する行動を自動化する機能として「Copilot Actions」がアナウンスされた。簡単なプロンプト入力で、定型的かつ反復的な作業を繰り返し実行するエージェントが構築できる。新規にアクションをつくれるだけでなく、構築済みのテンプレートを基に編集することも可能で、定期的なレポートの作成、会議の要約など日常の作業を幅広く自動化する。
- 業務に特化したカスタマイズも可能に
- 「Windows 365」に接続する専用デバイス
- エッジでのAzure利用を拡張
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