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PCからサーバーまで生成AIの導入を加速 レノボ、年次イベント「Tech World 2024」を開催
2024/11/21 09:00
週刊BCN 2024年11月18日vol.2037掲載
(取材・文/堀 茜)
AI PCの利便性を高める独自エージェントを発表
レノボは、PC市場をけん引するとみられている、AIワークロードを端末内で実行可能にする「AI PC」において、パーソナライズされたアシスタント機能を強化することでシェア拡大を狙う。「グローバル市場に向けて、初のパーソナルAIエージェントを発表できることに興奮している。AIを搭載したPC体験に革命を起こす」。基調講演に登壇したヤンチン・ヤン会長兼CEOは、発表したAIエージェント「Lenovo AI Now」によってAI PCの機能が大きく前進し、PCを使う全ての人の生産性が大幅に向上すると強調。来場者にAIエージェントのデモストレーションを披露した。AI Nowは、米Meta(メタ)のLLM「Llama 3.1」を基に構築したローカルのLLMを活用することで、クラウド処理に依存することなくPC内にあるユーザーの個人データを使って推論を行い、自然言語でリアルタイムなやり取りができる。全てのやり取りがデバイス内に保存されるため、プライバシーが確保できるという。文書管理やオンライン会議の議事録作成、コンテンツ生成まで、幅広いタスクを自動化・簡素化することが可能となる。
PCアシスタントの機能も有しており、ユーザーは自然言語による指示でディスプレイの明るさなどの設定を調整したり、ダウンロードしているツールを起動したりといった操作ができる。ナレッジ・アシスタント機能を使い、大量のデータ整理も支援する。「生産性向上のため生成AIを活用したいが、パブリッククラウドには情報を上げたくない」という企業に向けて、デバイス内の情報のみで推論することでデータセキュリティーを確保できる点を優位性とした。
デバイス上で稼働するローカルのLLMを使ったAIエージェントのコンセプトについて、ヤンCEOは「複数のデバイスで一つのパーソナルAIを利用することがレノボの将来のビジョンであり、AIが全ての中心にある」と解説。CPU、GPU、NPUを組み合わせることで、消費電力を最小限に抑えつつ高いパフォーマンスを実現するよう設計しているとした。競合のPCメーカーに先行して個人デバイス上でのLLM活用実現し、AI PCのカテゴリーでのシェア獲得につなげていく。
イベント会場には、AI駆動の機能を統合したハイブリッドワーク向けの最新AI PC「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 10 Aura Edition AI」が展示され、来場者の関心を集めていた。
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