Special Feature
SAPのERP製品移行ビジネスの今 クラウドで競争力を確保へ
2024/08/12 09:00
週刊BCN 2024年08月12日vol.2026掲載
(取材・文、堀 茜、大向琴音、安藤章司、藤岡 堯、大畑直悠)
SAPジャパン
「RISE」を選択する顧客が中心待ったなしで案件増加
SAPは、ERP製品の顧客企業に対し、従来システムからクラウドサービスへの移行を促している。15年から販売している「S/4HANA」を中核とするクラウド型のオファリングとして、「RISE with SAP」と「GROW with SAP」を展開。ECC6.0など従来のSAP製品を使っている顧客は、移行に際しRISEを選択するケースが多いという。レガシーシステムで構築したアドオンなど顧客固有の環境をそのままクラウド移行できる点が、多くの企業が選ぶ理由の一つ。企業規模やアドオンの量にもよるが、移行にはおおむね1年から2年程度を要する。GROWは新規導入が対象となるが、ECC製品からの切り替えにあたり、従来構築したシステムの移行ではなく、一から構築し直す選択をしてGROWを採用するケースもある。アドオンに対応せず業務を標準化しシステムを導入する「Fit to Standard」を追求した製品のため、要件定義期間を短縮でき、半年から1年程度と比較的短期間で移行が可能だ。大企業では、本社がRISE、関連会社がGROWを採用する「2層ERP」を選ぶ事例も出ている。
顧客のS/4HANAへの移行状況について、SAPジャパンEnterprise Cloud事業統括本部S/4HANAクラウド事業部の増田剛・事業部長は、「ERPのマイグレーション案件は着実に増えている」と述べ、国内の顧客増加率に手応えを感じているとした。ECC6.0のサポート終了まで3年半となる中、「駆け込み需要というか、待ったなしで進めていこうという企業が増えている実感はある」と話す。
- コンサルタント確保にマッチングや新規パートナー
- パートナーとの連携を密に経営層の巻き込みがかぎ
- ジャパンSAPユーザーグループ 移行状況を会員企業に調査 「計画がない」割合が減少
- アビームコンサルティング 豊富な知見が強み
- 富士通 自社の実践で活用法示す
- NTTデータグローバルソリューションズ “総力戦”でユーザーを支援
- Tricentis Japan テスト自動化の需要拡大
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料) ログイン会員特典
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。 - 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!
- 1