Special Feature
IT市場で存在感増す「ServiceNow」ビジネス “つなぐ”基盤でDXを一歩先へ
2024/07/01 09:00
週刊BCN 2024年07月01日vol.2020掲載
(取材・文/大畑直悠)
非IT領域でも活用が進む
サービスナウは、業務や業界別のワークフローなどを展開できる統合基盤のNow Platformを提供している。Now Platformは「単一データモデル」「単一アーキテクチャー」を特徴としており、グローバルでデファクトスタンダードとされる多くのシステムと連携するための豊富なAPIを備える。システムを横断したデジタルワークフローの構築が可能なことから、この基盤を「Platform of Platforms」として訴求しており、分散するシステムに対し、統合したユーザー体験(UX)などを提供することで、SoE(Systems of Engagement)の領域で企業がDXを加速できるとしている。また、ノーコード/ローコードによる開発環境も備えており、必要に応じて基盤上にアプリケーションを開発できる。Now Platformを通じて、ユーザーはすでに導入したシステムをリプレースしなくても、複数のシステムにまたがる業務プロセスやデータを統合してUXの向上を図れるほか、不足するアプリケーションを迅速に開発しながら最適なビジネスプロセスをアジャイル型で変革できるといった利点を得られる。
ServiceNow Japanの鈴木正敏社長は「日本はERPをはじめとしたSoR(Systems of Record)への投資が進んできた一方で、生産性の課題がなかなかブレイクスルーできなかった。業務全体の中でSoRが使われるのはあくまで一部で、メールなどを用いた調整業務に時間がかかったり、必要なシステムが散在しているため非効率性が生まれたりしている。当社はこのSoR外の課題の解決を支援できる」と訴える。統一的なデジタルワークフロー基盤の導入によって、顧客や従業員とさまざまなシステムとの接点が集約でき、アナログ業務が残る領域への適用によって顧客体験や従業員体験を向上させられるとする。
ServiceNow Japanのビジネスの近況としては、2023年は大型案件が大幅に増加したことなどから、売上高が前年比で2桁成長となった。従来から強みであったITサービスマネジメント(ITSM)に加え、IT資産管理、IT運用管理といったソリューションの導入が増加した。また、人事やフィールドサービス管理など、非IT領域でデジタルワークフローを構築し、業務を効率化するビジネスが活発化したことも好調の要因となった。
鈴木社長は「これまでは、Now Platformが持つポテンシャルが必ずしもフルで使われていたわけではなかったが、23年から状況が変わっている。顧客が経営の施策として、大規模なDXを実施すべくエンドツーエンドでプラットフォームを活用するロードマップを引くケースも増えている」と強調。さまざまなワークフローの構築に対応できるNow Platformの柔軟性が国内でも認知され、ユースケースの幅が広がっているとする。
- パートナーの強みを基盤に取り入れる
- 富士通 業種別オファリングの基盤として活用
- NEC 自社内で活用したノウハウを基に外販
- NTTデータ 国内の知見をグローバルに広げる
- アクセンチュア サービスグループ間で連携を強化
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