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フィンランドWithSecure、年次イベントを開催 防御や運用にAI活用し中堅・中小に訴求

2024/06/20 09:00

週刊BCN 2024年06月17日vol.2018掲載

【フィンランド・ヘルシンキ発】セキュリティー製品ベンダーのWithSecure(ウィズセキュア)は、グローバルの年次イベント「SPHERE24」を、本社を置くフィンランド・ヘルシンキで5月28、29の両日(現地時間)開催した。システムのぜい弱性の有無を継続的にスキャンし、攻撃を未然に防ぐための新サービス「Exposure Management(エクスポージャー・マネジメント)」を発表。イベントに先立ち、生成AIツール「Luminen(ルミネン)」も発表しており、セキュリティー管理の自動化に注力する姿勢を鮮明にした。アンティ・コスケラ暫定CEOは、人員が不足しセキュリティー対策に不安を抱える中堅・中小企業へパートナーを通じて販売を拡大する考えを示した。
(取材・文/堀 茜)
 

攻撃対象は拡大の一途

 イベントのオープニングに登場したコスケラ暫定CEOは、「サイバーセキュリティーにおいて、依然として中堅・中小企業が取り残されている状況が続いている」と警鐘を鳴らした。「これまでサイバーセキュリティーのプレイブック(対策手順)が大手企業向けに作られてきた中、犯罪者はランサムウェア攻撃の組織化などをしており、今や誰もがサイバー犯罪を行えるような状況だ」と話し、企業の規模にかかわらず高いレベルのセキュリティー対策が求められていると指摘した。
 
アンティ・コスケラ 暫定CEO

 犯罪者が先進的なテクノロジーを利用して攻撃手法を巧妙化させることはもちろん、デジタル化が進展したことでアタックサーフェス(攻撃対象)が拡大し、子会社や取引先などサプライチェーン上でぜい弱な部分を突かれるなど、セキュリティー課題は拡大している。サプライチェーンに連なる中堅・中小企業をセキュアにすることが求められており「攻撃者がどのように攻撃したいのかを理解し、自社のアタックサーフェスを理解する必要がある」(コスケラ暫定CEO)。これに対応するため、同社はEPP(エンドポイント保護製品)やEDR(Endpoint Detection and Response)を軸としたセキュリティープラットフォーム「WithSecure Elements Cloud」に、エクスポージャー・マネジメントを追加すると発表した。
 
イベント会場では新サービス「Exposure Management」や
生成AIツール「Luminen」などのデモストレーションが行われた
 
フクロウをモチーフにした、生成AIツール「Luminen」のアシスタント
この記事の続き >>
  • 侵入経路の判定や、支援ツールなどにAI活用
  • 顧客との関係維持に注力
  • 日本でのパートナー販売を拡大
  • 犯罪集団がブランド化、攻撃にAI活用の動きも 主席研究員がサイバー攻撃の現状を解説

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