Special Feature
都築電気 主力商材をSaaSに切り替え「TCloudシリーズ」を中心に体系化
2022/01/31 09:00
週刊BCN 2022年01月31日vol.1909掲載
都築電気は、自社の主力商材をクラウドへ移行させ、SaaS方式で提供する方向へと大きくかじを切る。昨年秋には自社の主力SaaS商材「TCloudシリーズ」を中心としたクラウドベースのサービス体系フレームワークを発表。今後はこの枠組みに沿って商材開発を進める。自社商材はローコード開発ツールを駆使して、短期間でサービスを立ち上げ、ユーザーの声を取り入れながら段階的に機能を拡充していく手法を積極的に活用。コロナ禍での行動変容やデジタル変革の潮流を踏まえ、電子契約やクラウドPBX、IoTなど矢継ぎ早に新しいサービス商材を投入している。
(取材・文/安藤章司)
SaaSなどサービス比率40%へ
都築電気が体系的に自社SaaSの開発を進める背景には、コロナ禍期間のリモートワーク、巣ごもり需要など社会全体のデジタル化が急速に進展したことが挙げられる。オフィスに居なくても受発注書類や請求書をやりとりできる電子契約サービスや、どこに居ても会社の固定電話にかかってきた電話を受けたり、掛けたりできるクラウドPBXなどの需要が増加。これに伴い、従来の客先設置型のオンプレミス方式で運用してきた既存の業務アプリケーションをクラウド化する動きにも勢いがついた。そこで、電子契約サービスの「DagreeX(ダグリークス)」や、クラウドPBXサービス「TCloud for Voice(ティークラウド・フォー・ボイス)」、AI・データ分析導入支援サービス「D-VUE Service(ディー・ビュー・サービス)」など、需要が高まっている領域を中心に「TCloudシリーズ」のSaaS商材を拡充させるとともに、これらサービス群をフレームワーク上に配置して体系化している(図参照)。
クラウド基盤には「AWS」「Azure」、富士通の「FJcloud」を選定可能とし、サービス群から得たデータを分析し、可視化できる仕組みも充実させた。業務アプリやサービスごとのサイロ化を防ぎ、効率的なシステムの統合運用も可能にしている。データ分析や統合運用は、サービス群の価値を高める効果が期待できるだけでなく、都築電気にとっての粗利率の向上にもつながる。
TCloudシリーズをはじめとするサービス群やシステム運用サービスが売上高に占める比率「サービス化率」は、今年度上期(21年4-9月)では37.5%に達した。江森勲社長は「中期経営計画の最終年度に当たる22年度(23年3月期)には40%、近い将来には50%に持っていきたい」と意気込みを示す。
- 従来の業種アプリとは異なる開発手法を採用 ローコード開発で素早く投入
- PBX50万回線の2割をクラウド化
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