今や、パソコンやネットがなければ、まったく仕事ができない時代。
F5は、ネットワーク環境で威力を発揮するアプリケーションアクセラレーター「BIG─IP」など、「アプリケーション・デリバリ・ネットワーキングでNo・1」を強みに、ビジネスを展開している。今年度(06年9月期)、日本市場での売上高は、「前年比50%増」を目指し、パートナーサポート体制の強化や拠点の拡充を図る。
事業強化のためには、「メーカーとして良い製品を作り、パートナーにその製品を売ってもらうことが大事」であるため、当然ながら販売パートナーは大切な存在だ。そのパートナーに力を発揮してもらうためには「自社の人材」が一番大切な要素だと断言する。社員が「楽しい会社」と思えるような働きやすい環境を整えなければ、良い製品もパートナーとの良好な関係も築けないというわけだ。
グッドウィン社長は、学生時代まで過ごしたニュージーランドで日本語の勉強を始め、当時から幾度も来日。「日本が大好き」だという。来日後は、日本語を勉強するため英会話講師やウエイターを経験し、外資系日本企業で部門責任者も務めた。そんな多彩な経験が柔軟な発想の源となっている。外資系企業では、文化の違いからコミュニケーションギャップを生むこともあるが、「米本社と日本法人の潤滑油」となってビジネスを進める。
F5の従業員は約40名。「100人になっても上下関係は作らないで、チームとして働くようなスタイルを貫きたい」と、和を重んじる経営者でもある。
プロフィール
ティム・グッドウィン
(ティム グッドウィン)1969年2月、ニュージーランド生まれ。1986年、ニュージーランドでは飛び級制度があるため17歳で高校卒業。90年、カンタベリー大学卒業。同年に来日、英会話学校講師などを経て、INGベアリング証券東京オフィスにて取引システムのプロダクション部門責任者、スイス ユニオン銀行東京オフィスにてカスタマーサービス責任者などを歴任。99年9月、F5ネットワークスに日本のカントリーマネージャとして入社。00年、F5ネットワークスジャパン代表取締役就任。