ネットバブルが崩壊した2000年。増永寛之氏はライブレボリューションを設立した。社会人2年目の26歳という若さながら、起業に踏み切った。
高騰し続けたネット企業の株価が一気に下落した創業時、ネットベンチャーに対する社会の目は当然厳しく、当初描いたビジネスプランは実現できなかった。
「あの頃は、潰れるネットベンチャーが後を絶たなかったし、同業のビジネスを始めた友達もいなくなった。周りを見るなんて余裕もなかった。でも、苦しい日々が続いてもネットビジネスの可能性だけは確信していたんです」
「失敗の連続だった」と振り返るが、中学校に入学して早々に経営者になることを志した野心家からは、不安を感じさせない。
今年8月で創業6年目を迎え、今年度(2005年12月期)は、売上高10億円の突破を見込む。
ライブレボリューションのサービスの1つ「プレジデントビジョン」は、企業トップに自ら会いに行き、取材・執筆した原稿をコンテンツとして無料でメール配信するサービス。HTMLメールの特性を上手く活用し、経営者を中心に読者を増やし続ける。会員数12万人を超えるメディアに育て上げた。
やりたい事業は数多く、今後の業績目標は、「前年度売上高を常に2倍以上で上回る」ことと、あくまで強気。
「超高層ビルから下を見下ろし歩く人の群れを見て、道行く人すべてをお客さんにしたい。そう思ったんです」
プロフィール
増永 寛之
(ますなが ひろゆき)1974年生まれ、奈良県出身。99年3月、早稲田大学大学院修了。同年大和証券入社。00年8月、インターネット関連コンサルティングサービスやインターネット広告販売などのライブレボリューションを設立。代表取締役社長に就任。