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【日本企業がデジタルで強くなるための処方箋・1】これからの日本に必要なIT・ソフトウェア

2022/08/23 10:00

 日本で、コロナ禍でITの重要性が再認識され、DXの機運もようやく高まってきたが、IT業界の実情は受託開発や旧来テクノロジーを使ったシステムの保守などが中心で、十分な創造性を発揮するまでには至っていない。そんな中、MIJS(Made in Japan Software & Service Consortium)では、「ソフトウェアで日本を強くする」を合言葉に、自社開発製品・サービスを持った国内のIT企業が集まって2005年から活動し、小さくとも独自の技術や製品・サービスを持った企業が集まって互いに切磋琢磨することで「日本発の世界に通用するソフトウェアやサービス」を生むことを目指している。そこで、この連載ではMIJS会員企業の代表が、リレー式に日本のIT業界の現状や課題、未来を語ることによって「これからの日本におけるIT・ソフトウェアの未来」について考えていきたい。まずは理事長である筆者がトップバッターとして、深くかかわってきた製造業のERP/SCM領域について振り返ってみる。

ITとの関わり

 筆者は、もともとソフトウェア開発者(プログラマー)で、製造業のシステム構築に30年以上携わってきた。当初は今でいうスクラッチ開発、具体的にはC言語などで「手作り」システムを作っていた。90年代の半ばにソフトウェアの部品化、いわゆる「オブジェクト指向」技術の活用が現実的になってきたことで、ソフトウェア開発の生産性・メンテナンス性が飛躍的に高まった。オブジェクト指向技術を全面的に採用して、当時まだ珍しかったソースコードを公開することにより、筆者らが開発した製造業向けのSCM(生産・原価管理)パッケージ「mcframe(エムシーフレーム)」は市場に受け入れられ、現在まで多くのパートナー企業を獲得し、多くの顧客に採用されるに至っている。

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外部リンク

Made in Japan Software & Service Consortium=https://www.mijs.jp/

ビジネスエンジニアリング=https://www.b-en-g.co.jp/