ABテストは「何をするか」から考えるな
ABテストというものが日本でも認知され始めたころ、よく話題にあげられていたのが、バラク・オバマ前大統領の実施したABテストである。メインビジュアルやボタンなど、24通りのABテストを通して、6000万ドルの寄付金を得たという事例だ。この事例を見て、「メインビジュアルを変更する」「ボタンの色・文言を変える」といった施策ベースでABテストが考えられることが多くなった印象だ。しかしながら、実際は何の考えもなしにメインビジュアルやボタンを変更したところで、大きな成果が得られることはほとんどない。ABテストは「何をするか」よりも「誰に対してのものか」を明確にしなければその効果を発揮することはできない。
Webサイトにはユーザーが混在している
「誰」を明確にするということはどういうことか。まず理解すべきは、「Webサイトにはユーザーが混在している」ということを理解するべきだ。当社の場合、BtoBサービスのWebサイトでは左サイドの無料版登録を目的としていた。サイトをヒートマップで見たところ、無料版の登録フォームにユーザーが集まっていた。
では、次に「無料版を登録しなかったユーザー」に限定をしたデータに関して検証したい。
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