キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、ウェブアプリ向け操作ガイドソフト「テックタッチ」の販売に力を入れている。テックタッチは「○○申請書はこのボタンを押せ」「全角カタカナで入力せよ」といったガイドを文字や画像で業務アプリの操作画面に表示するとともに、より詳しい解説へのリンクを張ることもできる。既存のウェブアプリに操作ガイドを“後付け”できる手軽さが特徴だ。
岡綾乃氏(右)と津野奈緒子氏
キヤノンMJは昨年末に開発元のテックタッチと販売提携を結んでおり、直近で10社ほどのユーザー企業から引き合いや受注があるという。操作ガイドを表示することで「ヘルプデスクへの問い合わせや、書類の不備による差し戻し件数が95%削減できたケースもある」と、MA営業推進本部ITソリューション企画部の岡綾乃氏は話す。
ウェブアプリそのものを手直ししたり、プラグインソフトを入れなくても操作ガイドを表示するとともに、「ユーザー自身でガイドの表示の仕方や内容を制作できる手軽さ」(デジタルビジネス推進本部金融SS統括部の津野奈緒子氏)が評価されている。また、営業支援の「Salesforce」といった外部SaaSアプリにもプラグインを入れることでガイド表示が可能になる。
今年1月には明治安田生命保険の顧客向け専用サイト「MYほけんページ」で本稼働させている。MYほけんページは他社ベンダーが構築したサービスだが、キヤノンMJが後付けでテックタッチを追加して操作をより分かりやすく改善した。
本年度(2022年12月期)は累計30社への納入を目指す。(安藤章司)