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LIXILがS/4HANAのインフラにGoogle Cloudを採用 BigQueryを核としたデータ基盤との親和性を重視
2021/05/20 16:00
週刊BCN 2021年05月24日vol.1875掲載
LIXILは2011年に国内の大手住宅設備機器メーカー5社が合併して発足。会計基準を国際会計基準(IFRS)に統一するとともに、メインフレームで構築された従来の業務システムをオープン系のパッケージシステムに刷新するプロジェクトを進めてきた。その過程で、SAPのERP「S/4 HANA」の導入とともに、インフラにパブリッククラウドを利用することを決断した。LIXIL常務役員の岩崎磨・Digital部門システム開発運用統括部リーダー兼コーポレート&共通基盤デジタル推進部リーダーは「プライベートクラウドも検討したが、スケーラビリティに乏しく保守運用工数が膨らむという課題を考えるとパブリッククラウドを採用すべきだという結論になった」と説明した。
IaaSについてはAWSやMicrosoft Azureなど主要なパブリッククラウドサービスを比較検討した。既にBigQueryを活用していたことが、Google Cloudの採用を強く後押ししたという。LIXILは18年にBigQueryを核としたデータ分析・活用基盤を構築し、マーケティング活動などに生かしてきた経緯がある。将来的には基幹系システムのデータも含めて社内のデータを網羅的に活用し、データドリブンなビジネスや経営を加速させたいという意向を持っており、そうした仕組みを構築しやすいGoogle Cloudを高く評価した形だ。
岩崎リーダーは基幹系システム刷新の効果が出てくるのはこれからだとした上で「システム刷新そのものよりも、プロジェクトの過程でビジネスプロセスの変革を行ったメリットが大きい」と強調した。(本多和幸)
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