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日本オラクル 機能拡充でAIによる分析も自動化 「Oracle Autonomous Database」導入が拡大
2021/05/20 16:00
週刊BCN 2021年05月24日vol.1875掲載
Oracle Autonomous Databaseは、「Oracle Database」と「Exadata」を組み合わせ、AIによる運用管理を行う自律型のDB。同社のテクノロジー事業戦略統括ビジネス推進本部の佐藤裕之・本部長は、「複数のデータとワークロードを一つのDBで対応するフルマネージド型DBという点が特徴。DBの最終形態として提供している」と話した。
最近は、オンプレミスDBや他社のクラウドDBからの移行、専任者のいない部門での導入などにより、日本企業の利用が増加しているという。「クラウド時代では運用管理に時間を取りたくないというユーザーが多く、ベンダー側で運用管理までを提供することが重要」(佐藤本部長)と述べた。
ユーザー事例としては、例えば、不動産テックを展開するPropre Japanが、AWSのDBからOracle Autonomous Databaseに移行したことで、エリアごとの物件数の集計に要していた時間を最大で99%短縮した、などのケースを紹介した。
機能面では、3月のアップデートにより、管理画面上でドラッグ&ドロップ操作をするだけで、データを自動でロードしたり、変換する機能などを追加した。また、機械学習のプロセスを自動化する「AutoML」機能により、AIの専門家がいない場合でも、AIを活用したデータ分析が実施できるようになった。「既存データの分析だけでなく、需要予測で利用している企業が出てきており、一定の成果を挙げている」(佐藤本部長)という。
今後は、「日本企業はデータや用途に合わせて複数のDBを運用しているケースが多いため、単一のDBですべてを運用管理できる優位性を提案していく」(佐藤本部長)と抱負を語った。(岩田晃久)
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