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富士通の2020年度決算 コロナで減収も過去最高益を達成
2021/05/13 16:00
週刊BCN 2021年05月17日vol.1874掲載
特殊要因を除く19年度からの減収幅は1744億円。同社の発表では、このうち新型コロナの影響は1469億円としており、コロナの影響がなかったとしても20年度は減収での着地となった。19年度は消費税増税とWindows 7のサポート終了が重なり、PCの販売や、PC展開サービス等のハードウェア一体型ビジネスに需要があったが、20年度はその反動減が大きかった。
それでも利益を伸ばすことができたのは、システム開発を中心とした主力の「テクノロジーソリューション事業」で、原価圧縮などの利益率向上を進めたことに加え、5G基地局の需要が大きく伸びたことによる物量の拡大があったからだ。また、世界的な半導体需要の逼迫により、19年度は32億円の営業赤字だった電子デバイス事業も298億円の黒字と、大幅な改善を見せた。そのほか、テレワークの推進などの「ワークライフシフト」による経費削減効果も増益に寄与した。
21年度の業績見通しは売上高が3兆6300億円、営業利益が2750億円、純利益が2050億円で、前年度並みを見込む。同社ではテクノロジーソリューション事業の営業利益率を22年度までに10%へ引き上げることを目標として掲げているが、20年度は6.2%だったところ、21年度は7.5%を想定。21年度にはサービスデリバリー体制の強化やデータドリブン経営の推進などに約500億円の成長投資を行い、22年度の目標達成につなげたい考えだ。(日高 彰)
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