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パナソニック 顔認証クラウドサービスのパートナープログラムを開始 25年度にパートナー250社目指す

2020/12/03 16:10

週刊BCN 2020年12月07日vol.1853掲載

 パナソニック コネクティッドソリューションズ社(樋口泰行社長)とパナソニック システムソリューションズ ジャパン(片倉達夫社長)は11月30日、「顔認証クラウドサービスパートナープログラム」を開始すると発表した。パナソニックが11月4日に提供を開始した顔認証APIエンタープライズエディションおよびSaaSプラットフォームを自社ビジネスに活用するパートナー企業を支援。2025年度までにパートナー企業250社へ拡大を目指す。

 プログラムは、パナソニックの顔認証SaaSプラットフォームの販売で連携する「セールスパートナー」、自社サービスと組み合わせてソリューション展開する「ソリューションパートナー」、顔認証APIやSaaSプラットフォームを自社サービスに組み込み、顔認証付きのアプリケーションやハードウェアを開発する「テクノロジーパートナー」の3種類を用意している。参加企業は、基本特典として開発に必要なAPIサービスを最大6カ月までトライアル利用できるほか、開発に必要なドキュメントの提供やデモ機の貸し出しといったマーケティングの支援、エンジニアによるサポートなどを受けることができる。また、21年度中にオープン予定の「共創ラボ」で、試作品の開発検証などもできるようになる。

 パートナープログラムは12月1日に提供を開始。7月からパートナー企業を募集しており、現在までに10社超が参加しているという。

 パナソニック システムソリューションズ ジャパンの新妻孝文・パブリックシステム本部システム開発本部スマートセンシング事業センター長は、最近の顔認証市場の動向として、新型コロナウイルスの感染対策やニューノーマル対応で「非接触」のニーズが高まり、市場が拡大していると指摘。そうした中で顧客から「顔認証をすぐに導入したい、自社サービスに組み込みたい、または初期コストは抑えたい、といった声が非常に増えてきている」という。

 その上で、「これまでパナソニックはお客様に対してカスタマイズされたシステム・ソリューションやモジュール、プロダクトなどパッケージをメインに提供してきたが、当社の顔認証を広く企業に利用していただくために、クラウドサービスとしての提供スキームを構築し、お客様のアプリケーションに組み込みやすい形でのソフトウェアサービスや機能提供を強化していく」と話す。

 顔認証SaaSプラットフォームは、11月4日に第1弾として「勤怠・点呼管理」サービスをリリースしている。来年度以降に、出欠確認、本人確認、決済手段など、利用シーンに合わせたサービスを順次提供を開始する予定。

 同社の水野登志子・サービスインテグレーション本部サービス事業担当 執行役員は、「調査会社のデータを基に当社が試算した結果によると、25年までに顔認証クラウド市場全体は350億円まで拡大すると予測している」と説明。パナソニックは顔認証事業について、25年度までにパートナー企業250社、顔認証クラウドサービスで100億円以上の販売を目指す。(前田幸慧)
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