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KDDI 5G基地局を1年半で5万局にSociety 5.0実現のため競合とも連携
2020/10/01 11:28
週刊BCN 2020年10月05日vol.1844掲載
今年3月の5G商用サービス開始以降、同社は5Gエリアを徐々に拡大させてきた。現時点では東京、大阪、福岡など都市部を中心として非常に限定的なエリアでしか利用できないものの、2021年3月末には約1万局、22年3月末には約5万局まで拡大させる予定だ。このロードマップは従来のスケジュールよりも「大幅に前倒している計画」だとしており、コロナ禍においても順調に基地局拡大が進んでいることを示した。
高橋社長は「日本が付加価値を発揮するための基盤を作ることはわれわれの使命」だとしつつ、5Gを含むインフラを早期に整備するためには「コンペティターとは料金やサービスで競争しながら、社会を豊かにするためには協力する」と語り、基盤的な領域においては競合他社と協調して社会に貢献していく方針を説明。同社とNTT(持株会社)は9月、大規模災害時の物資運搬に関する協力体制を確立。両社が持つケーブル敷設船などを相互に活用し、可搬型基地局や発電機などを被災地へ運び、復旧支援を早めるとしている。また、4月には地方の5Gエリア拡大を目的としたソフトバンクとの合弁企業「5G JAPAN」を設立している。そのほか、ニューノーマル時代にネットワーク、プラットフォーム、ビジネスの3レイヤーでどのような環境整備が必要になるかをまとめた構想「KDDI Accelerate 5.0」を策定。政府が目指すSociety 5.0についても「Society 5.0を5Gでより加速する」とし、実現に意欲を見せた。
同社は今回の発表会で一般消費者向けスマートフォンの新製品6機種を発表した。低価格モデルを含むすべての機種を5G対応とし、5Gユーザー層の拡大にも力を入れる。(銭 君毅)
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