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メーカーはPC需要継続に期待感 高性能モバイル重視のパナ、デルは豊富な選択肢が武器
2020/06/12 09:00
週刊BCN 2020年06月08日vol.1828掲載
電子情報技術産業協会(JEITA)が5月25日に発表した国内PC出荷実績によると、4月の出荷台数は69万9000台で、前年比5.3%増となった。ノートPCが伸びをけん引している。出荷台数を押し上げた要因の一つとして、テレワークやオンライン授業の開始による需要増がある。
市場は堅調に推移している一方、徐々に鈍化傾向も。全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」によると、デスクトップとノートを合算したPC販売台数は、依然として前年を上回る水準を維持しているが、5月に入ってから週を追うごとに勢いは鈍くなっている。
新型コロナウイルスの影響で、先行きは予測しにくいが、5月28日のオンライン説明会で、「レッツノート」の2020年夏モデルを発表したパナソニックコネクティッドソリューションズ(CNS)社モバイルソリューションズ事業部東アジア営業総括の向坂紀彦氏は「新型コロナウイルスは一時的な問題ではなく、長期戦で臨む必要がある。いつでもどこでも活躍する高性能なモバイルPCが求められる」と述べ、性能面を訴求していく考えを示した。
同社は、同日以降に対象機種を購入した法人の顧客に対し、テレワーク保険を無償で付帯する。紛失や不正アクセスによる情報漏えいなどの事故が起きた際、原因の調査費や社員の残業代などを対象に保険金を支払う内容で、テレワーク需要の掘り起こしも進める。
一方、デルテクノロジーズは5月29日のオンライン発表会で、Latitude製品で初となる9000シリーズなどの新製品を披露。豊富なラインアップを拡充し、幅広いニーズに対応する戦略をさらに強化する方針を示した。
デルの山田千代子・常務執行役員クライアント・ソリューションズ統括本部長は「他のメーカーがポートフォリオを削る中、デルは逆行している。ビジネスの内容や部署、仕事内容に応じて最適なものを選んでもらいたい」と説明した。(齋藤秀平)
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