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名刺管理「Sansan」が 電子契約「クラウドサイン」と連携 契約情報の業務負荷削減・活用を促進
2020/01/31 09:00
週刊BCN 2020年01月27日vol.1810掲載
新機能の「契約管理オプション powered by クラウドサイン」は、名刺をスキャンすることにより、Sansan上で相手企業との契約情報を確認できる機能。Sansanのスキャナか専用のスマートフォンアプリを用いて名刺をデータ化し、それにより登録された企業名と、クラウドサイン上にある契約情報を自動で突合し、契約締結の有無をSansanの画面に通知する。Sansanの会社詳細画面からも過去に締結した契約の名称や時期、社内関係者などの情報を閲覧できる。また、クラウドサインのアカウントを持つ従業員に限り、契約の詳細をクラウドサインのサービス画面に遷移して確認することができる。
これにより、営業担当者などが他社と取引する際に、相手企業との過去の契約情報を法務・総務担当者に依頼することなく自身で、あるいは社内の契約関係者に確認できるようになる。また、法務・総務担当者も確認にかかる業務負荷を軽減することができる。
加えて、Sansanの新規事業開発室の尾中倫宗氏は、「今まで法務部門に閉じていた契約情報をオープンにし、他部門の人でも契約情報を知れることで、契約情報を生かして営業活動していく世界観を考えている」と話し、顧客企業に効果的にアプローチしていく「アカウントベースドマーケティング」にも有効だとみている。また、弁護士ドットコムの取締役でクラウドサイン事業部長の橘大地氏は、Sansanとクラウドサインの連携により「契約書の締結や管理、管理に基づいたデータ分析など、さまざまなことが実現できるだろう」と話す。
同機能は、Sansanのオプション機能として提供。料金はSansanの月額料金に5万円上乗せすることで利用できる。利用にはSansanとクラウドサインの両方の契約が必要。
Sansan事業部長の富岡圭氏は提供にあたり、「(法人向けサービスの)Sansanには6200件の法人契約がある。まずはそこにアプローチしていく」と説明。中でもまずはSMB(中堅・中小企業)層をメインターゲットとして想定しているという。
Sansanは名刺管理サービスのプラットフォーム化を進めており、昨年10月にはリフィニティブと共同で、名刺を登録した企業のコンプライアンス上のリスクを判定できる「コンプライアンスチェック・反社チェック機能」を開発すると発表。富岡氏はそれにより「法務部門にも役立てるサービスになった」と言う。今回のクラウドサインとの連携で、「さらに活用の幅が広がる」と期待を示した。(前田幸慧)
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